ハノイ

ハノイにある【1泊570円・ビール飲み放題】の凄いゲストハウスに滞在してみたら、コスパだけではなく、サービスのクオリティも世界最高レベルだった

投稿日:2018年12月1日 更新日:

はじめに:世界最強のコスパを誇るゲストハウスは、ハノイにあり

【注記】2019年1月にハノイを再訪問したところ、本ゲストハウスは、営業していませんでした。改装中なのかも知れませんが、新しい情報が分かり次第、追記します。なお、このゲストハウスに限らず、ハノイには、これくらいサービスが良いゲストハウスは、他にも(探せば)あるはずです。そういったゲストハウスについても、今後、情報共有していきたいと思います。

ハノイの旧市街地。

この街に【1泊570円】という、日本なら、マクドナルドで「バリューセット」が買えるかどうかきわどい予算で、滞在できてしまう宿がある。

たんなる安宿なら、ハノイには星の数ほどあるのだが、なんとここ、朝食つき、ビール飲み放題、おまけに、市内観光ツアーが「サービスで」ついてくるという、一軒。

全世界に数多あるゲストハウスの中でも「王者」の座に相応しいコスパと言えよう。

「伝説」のゲストハウス

「伝説」のゲストハウス

あまりにも鬼畜じみたコスパに、当初は「そんなゲストハウスに、1泊570円でとまれるハズがない(きっと、別料金を取られるに違いない!)」と信用していなかったくらいだ。

本記事は、そんな「世界一」とも言える驚異的コスパの宿へ滞在した体験談をお送りする。

「ハノイで二度寝」の背徳感にくすぐられる朝

ベトナムへは何十回と訪問しているため、ハノイ市内はもちろん、近郊のマイナーなスポットも、だいたいのところは攻略してしまった。

ヘタすると、ベトナム人よりも、ハノイ周辺について詳しいかも知れない……

「食都」ハノイの食文化が持つ懐の深さに惹かれて……

それでも、飽き足らずハノイを訪問するのは、物価が安いわりに、超ハイレベルのグルメが楽しめる「食都」としての側面に惚れ込んでしまったからである。

ハノイ滞在プランを立てるときも、観光スポットよりは、お目当てのレストランを先に決めて、「スキマ」時間に観光をするという形に近く、レストランが熱心に営業するわけでもない早朝の時間帯は、たっぷり眠ることにしている。

いつもは、日本で馬車馬のように安月給で働かされているけれど、たまにこうして有給を取得し、ハノイで二度寝しながら、ランチやディナーはどんなものを食べるか妄想しながら過ごす時間は、最高。

「自分は『この瞬間』のために、日本でガマンしながら生きているんだ」と思う。

平日の朝から、ハノイで二度寝をする背徳感にくすぐられながら、九時を過ぎた頃、起床。

「とぐろ」を巻いた階段

「とぐろ」を巻いた階段

ゲストハウスは、ベトナムに良くある【縦に細長い】ビルディングで、7階から階段を見下ろすと「とぐろ」を巻いているよう。

幸い、エレベータが設置されていたけれど、たまに、格安ゲストハウスの中には、エレベータがないのに5階の客室をアサインされることもあり、トランプで「ババ」を引いたと思って諦めるしかない。

「無料」だが、本格的クオリティの朝食

食堂へ降りて来ると、ベトナム名物「フランスパン」の香ばしいにおいが漂っている。

冒頭でも触れたとおり「無料」の朝食だが、味は本格的フランスパンそのもの。

外はカリカリ、中はモチモチ

外はカリカリ、中はモチモチ

外はカリカリ、中はモチモチという、日本ならこれだけでも軽く500円くらいしそうなクオリティ

嬉しいことに、フルーツや、スクランブルエッグも皿に添えられており、コーヒーも無料で提供されている。

「イケイケドンドン」なカナダ人ガイドによる市内観光ツアー

大満足の朝食後には、ゲストハウスが「無料」で提供しているという、「市内観光ツアー」へ参加。

なんと、ツアーガイドは外国人で、頭頂がすこし寂しい状態になった、南カナダ出身の中年男性

パンチ力のある声量の持ち主で、キャラは底抜けに明るく、ときたま信号無視しながら、ガンガン客を引率して行く。

市内観光ツアーの参加客たち

市内観光ツアーの参加客たち

ツアーの参加客は、全員アメリカ人だった ——— ひとり日本人のアジ吉は、大いなるアウェイ感。

アジ吉にとっては、東京よりも、訪問回数が多いハノイ

いまさら、目新しい「観光スポット」が見つかるという楽しみも期待できるはずがなく、「朝さんぽ、一人でやるより、みんなと行ったほうが楽しいかな?」程度のノリで、参加を決めたのだった。

セント・ジョセフ教会

パリのノートルダム大聖堂を模して造られたという、百年以上の歴史を誇る建物。

ある意味、ベトナムにとってフランス文化に「侵略」を受けたとも言えるが、今日では、現地の敬虔な信者が集って祈りを捧げ、観光客にとっては、フォトジェニックな写真スポットとしてにぎわい、ハノイの街になくてはならぬ存在に。

「セント・ジョセフ教会」

「セント・ジョセフ教会」

教会前の銅像

教会前の銅像

窓枠の細かい装飾

窓枠の細かい装飾

地元の信者がちらほら

地元の信者がちらほら

ホアンキエム湖畔

人通りの多い、市街地の入り組んだ道路を通りぬけると、視野がパーッと開けて、眼前に湖面が広がる。

バイク音や、行商人の声で街中ざわざわしたハノイを歩く中、心が落ち着くひととき。

ホアンキエム湖

ホアンキエム湖

リー・タイトーの像

リー・タイトーの像

その昔、ベトナムの首都をニンビンからハノイへ移したという、リー・タイトーの像。

公園をしばらく散策した後、一同はコーヒーショップへ向かうようだったが、十分に散歩を楽しんだアジ吉は、途中で「おいとま」。

まとめ:無料ビールでシメる、朝から晩まで大充実の570円ステイ

とても無料とは思えない、ハイクオリティの朝食、市内観光ツアーを楽しんだ後は、ハノイ市街地をぶらぶらしながら、グルメやマッサージを満喫。

ゲストハウスへ戻ると、【飲み放題】の無料ビールを振る舞ってもらえた。

飲み放題のビール

飲み放題のビール

街角のビアホイで飲むような、水っぽく、少し苦みの強い、典型的「ビアホイの味」。

今日一日、ずいぶん盛りだくさんだった気もするが、たった570円でここまで奉仕してくれるゲストハウスは、地球上、ここにしかないと思った。

このゲストハウスが、いつまで現在のコスパで頑張っているかは未知数だが、スタッフは親切かつ正直(←ベトナムでは重要 笑笑)なので、これからも繁盛して欲しい一軒。

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(おしまい)

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Ajikichi

「美味しくなければ旅じゃない」が口癖。旨いものを求め、約三十か国を食べ歩く中で、台湾・ベトナムが誇る「感動的食文化」との運命的出会いを果たす。毎年、十回ほど「外食」と称して渡航。 仕事はエンジニアをしており、デザイン思考が気になる今日この頃。

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