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はじめに:「社内SEが暇」だというのは都市伝説か?
こんにちは。
世間では、社内SEは暇だ、楽チンだという言われ方をすることが多いですが、実際のところ、どうなんでしょうか。
本記事では、そんな素朴なギモンに対して、社内SEとして十年以上働いてきた筆者自身の経験をベースに、情報発信したいと思います。
暇なのか、忙しいのかは、一概に言えない社内SEという仕事
結論から言うと、社内SEは激務を避けやすいが、「条件」によっては、忙しくなる時期もあるということです。
具体的な事例を三つ、あげてみます。
担当システム分野による影響
会社にとって「重要度」の高いシステムを担当するほど、一般には、仕事がシビアになります。
例えば、通信販売会社にとっては、オンラインショッピングサイトのシステムは、企業の【生命線】とも言えるでしょう。
あるいは、製造業の会社にとっては、出荷システムが停止すれば、客先へ品物を届ける業務がたちまちストップするため、(影響が客先にも及ぶという意味で)非常に重要なシステムであると言えます。
社内SEといえど、こういったシステムの担当者になれば、深夜・休日に出社するというケースが出ても不思議ではありません。
社内SE「あるある」なんですが、とある重要なシステムについて熟知しているのが一人であれば、すべての業務が、その人に降りかかるシチュエーションに陥りがちということです(属人化ってヤツです)。
逆に、万一停止してもさほど困らないシステムの担当者であれば、復旧作業は翌日でもOKという、「ゆとり勤務」になりやすいです。
担当システムによって、また、それを担当するのが一人体制か複数人体制かによって、忙しさは影響を受けるということです。
システム老朽化対応による影響
ハードウェアの老朽化や、OSサポートの期限切れなどによって、数年に一度、システムを大きく改修するイベントがやって来ます。
このときばかりは、社内SEと言えど、残業や休日出勤が増え、負荷が高くなります。
社内SEになったら、ずっと暇ということはなくて、こういう「お祭り」的なイベントでは、忙しさが増すこともあります。
そうは言っても、一番大変なプログラミング工程は外注することが多いため、SIerと比べれば、まだまだマシなほうだとは思いますが。
外的要因から受ける影響
たとえば、元号が変わると、システムの帳票印刷機能を改修する必要が発生します。
監査が入ると、あちこちのシステムから大量データを引っ張り出す業務が発生します。
あるいは、世間を騒がせたWannaCryのようなマルウェアが流行すれば、セキュリティ対策強化の業務が発生します。
このように、企業活動を持続させる上で、どうしても対応しなければならない、何らかの「外的要因」による発生業務というのも、社内SEの忙しさは影響を受けやすいです。
もちろん、そんなにしょっちゅう起きる出来事ではありませんが、社内SEが無条件に暇ということは、決してないのです。
まとめ:なんだかんだ言って時間的なゆとりでは恵まれている社内SE
いろいろ書きましたが、SIerのエンジニアと比較すれば、社内SEは間違いなく暇です。
本文中では、普段は時間的にゆとりある就労環境の社内SEが、急に忙しくなりやすいシチュエーションを数例、ご紹介しました。
社内SEとしてのキャリアを考えておられる方にとって、少しでも参考になれば幸いです。