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台湾B級グルメのテーマパークと言ってもよい「慈聖宮」。境内に、めくるめくる飲食店
朝イチバンに「阿角紅燒肉」での「第一あさごはん」を済ませたアジ吉。
そちらでの食レポートは、別記事として作成したので、是非チェックいただきたい。
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台北トップレベルの紅燒肉専門店は、ツンデレ接客スタイル? 麺料理が最高の味だった話
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第二、第三の「あさごはん」ハシゴ先をもとめ、「阿角紅燒肉」から数分と歩かない距離にある「慈聖宮」へやって来た。
台湾B級グルメのテーマパークと言ってもさしつかえないほど、敷地内に飲食店がゴロゴロ開店営業する廟があるというのだ。

「慈聖宮」の門
こちらが「慈聖宮」。
左右両脇に、飲食店が営業しており、台湾グルメ愛好家としては、到着早々、気分がアガる。

写真中央が「慈聖宮」
なお、廟内の飲食店は、控えめにカウントしても、七〜八店は下らない。
店ごとの料理ジャンルも、ほどよく分散されており、まさに「小吃フードコート」さながらの雰囲気。

「慈聖宮」フードコート 1

「慈聖宮」フードコート 2
お気に入りの「一軒」で料理オーダーしたら、廟内のテーブルへ。
店ごとにテーブルの「所有権」が決まっており、テーブルの上には、店名が明記されている。

店名の書かれたテーブルを選ぼう
基本、料理をオーダーした店のテーブルに座ることになる。
混雑しているときは、発想の順序を逆にして、テーブルを確保してから、その店の料理を注文した方がスムーズにいくと思う。

テーブルは、すぐ満席になってしまう
日本だと、お寺や神社の真ん前で、テーブルを広げて、ガッツリ食事をするなんて、あまり聞いたことがない。
その異文化体験も含めて、ここでの食事は特別な思い出になるだろう。

廟の前で、神様に見守られながら「お食事」タイム
今日はここで、胃スペースの許すかぎりにおいて、ここでB級グルメをハシゴしまくろうと思う。
「肉粥」|まちがって口にした唐辛子も、あっという間に「消火活動」。優しい味のお粥
朝は優しい味からスタートさせたい。
そう考えてやってきたお店は、その名もズバリ「肉粥」。

店名は、ズバリ「肉粥」
店頭には、女将の似顔絵が彫刻された看板がつり下げられている。

女将の似顔絵つきの看板
店先では、彫刻の似顔絵そっくりな女将が、商売に精を出している。

似顔絵そっくりの女将が……
まずは、「紅焼肉」。

「紅焼肉」
豚バラ肉を、ほどよい厚みの衣で覆ったもの。これを、甘辛いソースにつけていただく。「紅焼肉」は、広く愛される台湾の大衆料理だが、食材として用いられる肉の「キャラ」は、店によって様々であるため、「紅焼肉」の味も多種多様である。ここのは、脂身が多すぎることなく、かつ、引きしまりすぎていることもなく、絶妙なプルプル感が残されている。我がストライクゾーンに命中である。
お次は、「鯛魚炸」。

「鯛魚炸」
まるで、某ファーストフード店の「フィレオフィッシュバーガー」のフライ白身魚みたいな食感だが、ここのは、さらに衣をしっかりつけて「唐揚げ感」を高めたような料理だ。白身魚の味薄さにアクセントを添えるために、唐辛子片が混入しているので、避けるよう注意していたが、誤って一つ食べてしまった。
口の中が大火事になるという惨事に見舞われたとき、救世主のように現れた「一品」こそ、ここの看板メニューでもある「肉粥」。

「肉粥」
これぞ台湾の朝ごはんという、素朴で優しい味わい。
唐辛子で炎上していた口の中の「消火活動」をするばかりか、食欲を増進してくれる味だった。

唐辛子で炎上した口の中を癒してくれる
「許仔猪脚麺線」|あまりにも濃密な食体験のため、別記事が立った「一軒」
次には、ビジュアル的に引きつけられるように、「許仔猪脚麺線」へやって来た。
ビジュアルとは、その店前の人だかりの多さであった。

明らかに、人だかりの数が最多だった
ここでの食体験は、本記事に書き切られないほど濃厚なものであった。
アジ吉が、何十回という台湾旅行の中で出会ってきた料理の中でも、「料理キャラ」の濃さは歴代トップクラス。
予定字数が大幅にオーバーしてしまっため、別記事として作成した。
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是非、こちらもチェックいただけると、大変嬉しい。
「阿萬毛蟹」|ビールだけ注文して、おばさんが少し不機嫌になった話
この時点で、アジ吉の胃スペースは、既に限界に達していた。

わけのわからぬ「理論」を持ち出して、「阿萬毛蟹」をハシゴ。酒のつまみが大充実した、今後重宝しそうな予感もする「一軒」だが、あいにく、これ以上は胃袋が受け付けなかったので、ビールだけ注文することに。


店のおばさんが、あからさまに不満そうな表情。注文を拒否られることも覚悟。
そのとき、腕や首に入ったイレズミがどうも雰囲気とマッチしない、童顔のおにいさんが、おばさんを上手くなだめるようにして、ビール瓶を渡してくれた。

ハシゴ「終点」では……
おにいさん、グッドジョブだ。
次回の食べ歩きでは、この店を一番目に持って来て、いろんな料理にトライしようと思う。
「屋台アイスクリーム」|昔なつかしい味のアイスクリームでシメる
ほどよくホロ良い気分になったところで、「阿萬毛蟹」を後にする。
まるでタイミングを見計らっていたかのように、アイスクリーム屋さんのおじさんが声をかけてくる。

目の前に、アイスクリーム屋さんは自転車を停車。アイスクリーム作る気、マンマン。
ビールの後に、アイスクリーム?という気もしたが、声をかけられてみると、たしかに、食べたい気分だ。

アイスクリーム屋さん
ひとつ二十元だというので、オーダーしてみた。
大きな鍋から、すくい取るようにしてアイスクリームを盛るおじさん。

ひとつオーダー
なんだか、昔なつかしい味。
濃厚なクリームというよりかは、あっさり風味のシャーベットに近い。

なつかしい味
これが、台湾の暑い気候とよくマッチしている。
みずみずしさもあるアイスクリームなので、ちょっと涼をとったり、喉をうるおすのに、ちょうど手頃な一品なのだろう。

散歩途中のおばあさんも買い求める

「慈聖宮」のことをネット情報で知ったときは、グルメのレベルに大して期待せず「行ってみようか。たとえ期待がハズれても、お土産話にはなるだろう」という、野次馬根性的な感覚であった。
それが、いざ訪れてみると、美味しい台湾小吃にビール、そして食後のスイーツまで全部そろってしまう魅惑のグルメスポットであった。
近いうちにきっと再訪することになるだろう予感を胸に、「慈聖宮」を後にするアジ吉であった。