ハノイ

ハノイの近場かつ穴場スポット。ベトナム激安タクシーで日帰り郊外旅行。コーロア(Co Loa)集落で、2,300年前の歴史に想いを馳せる、そぞろ歩き

投稿日:2019年1月10日 更新日:

はじめに:ちょっとリッチ気分を満喫できる、日帰りタクシー郊外旅行

ベトナム旅行は、「夢」があっていい。

物価が安いので、出費を気にせずに贅沢ができる ——— 日本では安月給の暮らしを強いられていようと、ベトナムに来れば「タクシーチャーター」も怖くない。どんどこい

ベトナム激安タクシーをフル活用し、最近のアジ吉は、ハノイ市街地(ホアンキエム湖近辺)からの日帰り郊外旅行にハマっている ——— 半日ほどなら、全部コミコミでも四千円もかからない。

本記事でご紹介するのは、コーロア(Co Loa)という、古い街並みの残る集落を散策する旅だ。

ハノイ→コーロア(一時間の観光)→ハノイという往復ルートで、待ち時間のチップも含めて、350,000ドン(1,644円)にてタクシーチャーターの交渉成立。

片道15kmの道のりを、四十五分ほどタクシーを走らせて到着する、あまり観光客の立ち寄らない、穴場的スポットの様子とは?

とくと、ご覧いただきたい。

コーロア(Co Loa)散策

ろくに観光マップもない、マイナーな街なので、タクシーから降りた後、どこから「コーロア観光」をすれば良いか、検討もつかなかった。

とは言え、Google Mapsを見れば、200〜300メートル四方の小さな集落であることは理解できたので、迷子の心配はなかったし、よほどドジを踏まないかぎり、(あるかどうかは分からないが)代表的な「観光スポット」はモレなくハシゴできるだろうと楽観的に考え、足の向く方角へと、ランダムに歩き始めた。

結局、大ドジを踏むことになったんだけれどね

アンズォン王(安陽王)の像と会う

最初に訪れたのは、カオロー寺(Đền thờ Cao Lỗ)

歴史を感じさせる石門

歴史を感じさせる石門

まるで古代遺跡のような古さ(って言うか、本当に古代遺跡だと思われる)の石門をくぐり抜けると、「普通の民家」のように、あかぬけない寺がある。

境内では、七十代と思しき、現地のおじいさんたちがテーブルを囲み、お茶を楽しんでいるところだった。

地元のおじいちゃんから、お茶をいただいた

地元のおじいちゃんから、お茶をいただいた

言葉も通じない上、普段、ほとんど外国人がやってこない街であるにも関わらず、手招きをして、まるで家族のように迎え入れ、お茶をすすめてくれる。

この写真を撮るといいよと、おじいさんたちが盛んに指差してくれたのが、こちら。

アンズォン王(安陽王)の像

アンズォン王(安陽王)の像


おじいさんたちのテンションの上がり方
からして、誰だかは知らないが、相当有名な歴史上の人物と察しはついた。

紀元前257年、ここは甌貉(オウラック)という名前の国であり、かつ、その首都が存在した場所でもあったという ——— 小さな池の中心で、弓を構えている像は、その建国主、アンズォン王(安陽王)とのこと。

手にしている弓は神器ともされており、たった一矢で大勢の敵を倒した伝説が残っている。

実在したかどうかもわからないほど大昔の話で、ほとんど、神話の世界観。

Am Mị Châu(ミーチャウ廟)

次に訪れたのは、アンズォン王(安陽王)の娘、ミーチャウが祀られているという、ミーチャウ廟(Am Mị Châu)

外観

外観

コーロアの集落には、二つの大きな寺院がある。

一つは、このミーチャウ廟であり、もう一つは、本記事の後半に登場する、アンズォン王(安陽王)を祀った、アンズォン寺。

正門

正門

広々とした正門をくぐりぬけ、境内へ。

敷地内には人影すらなく、廟は扉が閉まっており、軽く参拝するにとどめた。

境内

境内

よく手入れの行き届いた植木からも、地元の人々がこの廟をとても大切にしていることは十分にわかる。

レンガづくりの、素朴な街並み

コーロアは、200〜300メートル四方のコンパクトな集落であり、徒歩で隅々まで歩けてしまう。

寺院をめぐりつつ、人々の暮らしを垣間見るのも、楽しい。

建機を使わず、人手で対応

建機を使わず、人手で対応

道端では、建機を導入することなく、人手でレンガを一つ一つ投げて、積み重ねる光景。

集落にあるほとんどの建物がレンガで造られており、コーロアの生活から、もはやレンガを切り離すことはできない。

レンガがたっぷりストックされている

レンガがたっぷりストックされている

こちらはレンガ工房だろうか、軒先に、みっちりとレンガがストックされている。

民家の細部に目をやると、器用にレンガを積み重ねる様は、まるで「レゴブロック」を見ているよう。

まるで「レゴブロック」みたいな造りの民家

まるで「レゴブロック」みたいな造りの民家

レンガには、家を建てるための部材以上に、見かけ上の美しさを演出する機能が備わっていると感じた。

コンクリート造りだと、古くなれば、どうしても薄汚れた印象が強まってしまうけれど、レンガ造りだと、古いほど味わいが出る

「老街」イメージそのもの

「老街」イメージそのもの

集落を歩き始めたとき、散策はサクッと済ませるつもりだった。

ところが、集落の街角を曲がるごとに、味のある風景が次々と顔を出すものだから、ついつい面白くて、知らぬ間に時間を消費してしまっていた。

素朴な街並み

素朴な街並み

タクシーの運ちゃんとは、待ち時間を最大一時間とネゴしてきたことを思い出し、散策を切り上げるも、重大なミスに気づいた。

コーロア観光における「メインディッシュ」ともいえる、一番見所があるだろう寺を、まだ巡っていなかったのだ。

そして、時間配分だけではなく、自分の現在位置も見失うという、痛恨のミス。

アジ吉
小さな集落だから、テキトーに歩けば、すぐ分かるだろう

そう思って歩き始めたら、背後からスクーターでやってきたおばさんが、激しく腕を振り、何やら方角を指している。

言葉が通じないので(何を意味しているのか分からないため)無視しようとしても、しつこく呼びかけて、さきほどと同じ方向に腕を振りかざして、とにかくそっちの方向へ歩けと指図してくる。

一か八かで、おばさんの言うことを信じることにした。

スクーターで「放置スタイル先導」してくれたおばさん

スクーターで「放置スタイル先導」してくれたおばさん

こちらは徒歩なので、スクーターのおばさんはすぐに見えなくなってしまうが、面白いことに、しばらく歩くと、角のところで待ってくれていて、新しい方角を指し示すと、また姿を消してしまう「放置スタイルの先導」だった。

急ぎの用事がある中、なんとか助けてくれようとしているのかも知れないが、どうせなら、スクーターの後ろに乗せてくれたら嬉しいのにと、あつかましいリクエストが脳裏をよぎった。

An Duong Vuong Temple(アンズォン王の寺)

結論を言うと、スクーターおばさんのアドバイスに従ったことは、大正解だった。

言葉は通じないものの、アジ吉がどこへ行こうとしているかを察知してくれたスクーターおばさんのおかげで、アンズォン王の寺(An Duong Vuong Temple)へ到着することができた。

コーロアに都を築いたという「安陽王」にゆかりのある寺というから、コーロア観光のクライマックスを飾るにふさわしいスポットだ。

正門

正門

細部にいたるまで造り込まれており、見応えのある正門。

時間のある限り、眺めていたかったが、タクシーの運ちゃんとの約束した時間のこともあり、ほどほどに鑑賞。

できれば、もっと時間をとって鑑賞したかった

できれば、もっと時間をとって鑑賞したかった

これからコーロアを訪問しようという方は、この寺をメインディッシュとする散策プランを組んだ方が良いかもしれない。

保存状態は比較的良好といえる

保存状態は比較的良好といえる

境内の様子

境内の様子

十分ほど境内を散策したところで、ほどほどに満足でき、待ち時間もなくなったので、タクシーの運ちゃんが待つ場所へと戻り、我がコーロア散策は終了したのであった。

まとめ:帰国後、コーロアの歴史を知って、旅の思い出が深まった

旅行前日まで馬車馬のように働かされていたため、ほぼ準備ゼロでベトナム入りし、コーロア行きを決めたのも、当日になってからのことであり、知識皆無での訪問となった。

後日談になるが、帰国してからコーロアの歴史について調べてみると、一気に面白さがアップした。

……とは言え、まるで推理小説を読むように、(あえて)詳しく歴史を知らないまま訪問するというのも、なかなか捨てがたい、魅力的な案なので、本記事では【ネタバレ防止】で、あえて、ストーリーの詳細まで触れていない。

「コーロア ハノイ」でGoogle検索すると詳しい記事がヒットするので、事前に知りたい方は、チェックされると良いだろう。

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時間に余裕があれば、ぜひ、旅行プランへ組み入れることを検討しては、いかがだろうか。

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Ajikichi

「美味しくなければ旅じゃない」が口癖。旨いものを求め、約三十か国を食べ歩く中で、台湾・ベトナムが誇る「感動的食文化」との運命的出会いを果たす。毎年、十回ほど「外食」と称して渡航。 専門は台湾とベトナムだが、「副業」として、東南アジア各地も行脚。美味しいもの、おもしろいもの探しには、余念も妥協もない。

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