台湾とベトナムのグルメ紀行文|アジアの放浪的旅行記

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ベトナム

30年間、建築進行中のベトナム版サグラダ・ファミリアは、マンション5階の高さで「手すり」のない、絶叫ハウスだった

投稿日:2018年6月16日 更新日:

「クレイジーハウス」|ダラット観光に欠かせない、この街で一番トガった家

「ベトナムの軽井沢」としても知られる避暑地、ダラットに来てから知ったのだが、この街で知らない人はいない「クレイジーハウス」という、街で一番トガった家があるらしい。

いや、街で一番どころではなく、中国最大の機関誌「人民日報」で【世界で最も奇妙な建物トップ10】にも選出された家でもある。

実際やって来て、まず目に飛び込んだのが、この光景

「クレイジーハウス」外観

「クレイジーハウス」外観

入場費は50,000ドン(250円)

入場料として、五万ドン(二百五十円)必要だが、見る価値があると思ったので、ささっと払った。

入場チケット(ポケットに入れたのでクシャクシャにorz...)

入場チケット(ポケットに入れたのでクシャクシャにorz...)

入場ゲートを通り過ぎると、「こびとづかん」に出て来るようなキャラがお出迎え。

「こびとづかん」もどき

「こびとづかん」もどき

「クレイジー建物」コレクション(外観編)

複数の建造物群から構成される「クレイジーハウス」のメイン的存在が、こちら、巨大な「木」をあしらった一軒

「木」をコンセプトとした建造物

「木」をコンセプトとした建造物

強烈なインパクトは、外観だけではない。

内観も、この通り。もはや、公園にある「子ども遊具」レベルで、自由自在にグニャグニャ

「設計図」などない

「設計図」などない

ベトナム人女性建築家であるガーさん(Dang Viet Nga)が、自分の感性の赴くまま、好き放題、イケイケドンドン、「芸術を爆発」させながら具現化したものこそ、この「クレイジーハウス」だ。

従来の伝統的建築手法ではなく、スケッチを描くように「絵」をおこして、それをベースに、建築のド素人集団を雇って、建てさせたのだという。すべての常識や先入観を排除して、自分の感性だけに従って「無から有」をつくり出そうという、並ならぬ制作意欲を感じさせられる。

「直線」や「円」がないデザイン 1

「直線」や「円」がないデザイン 1

敷地内の建物は、「直線」や「円」がほとんど見当たらない。つまり、定規や分度器を使って建てられたわけでないことが、明らかである。

「直線」や「円」がないデザイン 2

「直線」や「円」がないデザイン 2

それもそのはず、設計主のガーさん、ダラットの自然環境からインスピレーションを得て、このようなデザインを思いついたという。

「直線」や「円」がないデザイン 3

「直線」や「円」がないデザイン 3

「クレイジー建物」コレクション(内観編)

建物の内部は、クレイジーさというよりかは、混沌としたカオスさが印象的

「仏壇リビング」

「仏壇リビング」

突如、仏壇の飾られた、洋風リビングが出現するが、壁は珊瑚礁のような岩で覆われている

ピアノの鍵盤を叩いてみると……

ピアノの鍵盤を叩いてみると……

その奥にはピアノがあった。

一件、何の変哲もない「ピアノ」なのだが、鍵盤を叩いてみて納得。アメリカの酒場にあるような、わざと音程を狂わせた「ホンキートンクピアノ」。それの音程を、究極的にひどくしたバージョン一生、忘れられない「和音」が響いた

重傷か即死をカクゴする高さ、「手すり」なし

高所恐怖症の人だったら、この「クレイジーハウス」は大変かも知れない。

嬉々としてセルフィーする入場者たち

嬉々としてセルフィーする入場者たち

敷地内には、奇抜な建物をバックにセルフィーする人たちで、ごった返している。

屋根の上に階段でのぼることも可能

屋根の上に階段でのぼることも可能

実は、ここ「クレイジーハウス」は、マンションで言う五階くらいの高さがあるのに、ちゃんとした「手すり」がなく、幅の狭い「階段」が随所にある

「手すり」は、あることはあるのだが……

「手すり」は、あることはあるのだが……

正確に書くと、「手すり」は一応あるのだが、オマケ程度。とても低いところにあるので、体のバランスを崩すことがあったら、この「手すり」では、助からないケースもあると思う。

「高い階段」からの景色 1

「高い階段」からの景色 1

階段を上がっていくと、景色もどんどん目が眩むような高さに。

「高い階段」からの景色 2

「高い階段」からの景色 2

「高い階段」からの景色 3

「高い階段」からの景色 3

開園以来、転落死アクシデントが一件も起きていないとしたら、それはもう、奇跡としか言いようがない。

屋根の上へ。一番高かった部分

屋根の上へ。一番高かった部分

日本だと、確実に当局から「指導」が入るような、危険な構造。

そもそも、こういった「娯楽施設」の建築許可が降りない可能性もあるので、実物を見てみたいなら、ベトナムのダラットまで見にくるしかないのだ。

突如あらわる、謎の「アンダー・ウォーターワールド」

何もかも常識破りの世界観に疲れが出かけていたタイミングで、さらにビックリイベント発生

眼前にひろがる、謎の「アンダー・ウォーターワールド」

巨大ザメ

巨大ザメ

巨大アンコウ

巨大アンコウ

巨大貝

巨大貝

部屋の壁に、深海の生命が描かれた一室だ。

ここまで来ると、もはや建築家ガーさん本人だけが理解できる世界観なのかも知れない。少なくとも、凡人アジ吉には、あまりにも斬新すぎて、おもしろがるだけで精一杯、その世界観を解釈する心の余裕はなかった

アンダー・ウォーターワールド

アンダー・ウォーターワールド

小学生低学年くらいの子どもたちに画用紙を手渡すと、とんでもないスケール比や、とんでもない色使いで絵を描いたりするが、この「クレイジーハウス」は、そういう感性に近いのだと思う。

自分が子どものころにやって来たら、また違った感じ方をしていたのかも知れない。

今日でも拡張をつづける「ベトナム版サグラダ・ファミリア」

1990年着工の「クレイジーハウス」だが、今日でも、いまだ拡張を続けており、「未完成」部分もチラホラ。

いまなお拡張中

いまなお拡張中

いつまでに完成させようという気はサラサラないらしく、思いつき次第、手があき次第、ちょっとずつ建てて行こうというポリシーなのだろうか。「工事現場」には、作業員の姿はおろか、建築資材も見当たらなかった

上級者には、「ホテル」として滞在するという楽しみ方も

実は、ここ「クレイジーハウス」は、お金を払えば宿泊可能な「ホテル」でもある

ちゃんと「レセプション」も……

ちゃんと「レセプション」も……

敷地内には、チェックイン・チェックアウトなどを行うと思われる「レセプション」もあるが、カウンター内には誰もいなかった。

「客室」 1

「客室」 1

「カンガルー」、「アリ」、「タカ」といった風に、客室一つひとつに「テーマ」があり、すべての部屋が唯一無二のデザインである。

「客室」 2

「客室」 2

使われていない客室は、「クレイジーハウス」入場者が見学できる。「客室」には、いちおう門も設置されているが、敷地内には大勢の見学者がウロウロしているため、落ち着かないかも知れない。

いちおう「門」もあるが……

いちおう「門」もあるが……

念のため、某ホテル予約サイトで検索してみると、本当に予約画面が存在した

ホテル予約サイトの画面

ホテル予約サイトの画面

入場費や宿泊費は、ガーさんが建築に要したコストの穴埋めをしているのだろう。

人からジロジロ見られても多少平気だという感性を持っている人ならば、興味深い滞在経験が得られるかも知れない

ショップ類

敷地内には、お土産ショップもある。

お土産ショップの名は、ズバリ……

お土産ショップの名は、ズバリ……

ちょっと安易すぎるネーミングな気もするが、その名も「クレイジーショップ」

お土産ショップの雰囲気

お土産ショップの雰囲気

お土産ショップに陳列される商品も、ブッ飛んでほしいと期待していたが、実際には「名前負け」感が否めないラインナップ。ベトナム全国どこのお土産屋でも売られていそうなグッズばかりであった。

一方、コーヒーショップも営業している。

「Halian Coffee」ショップ

「Halian Coffee」ショップ

「Halian Coffee」という名で、まるで小人の世界かと思うほど、クレイジーな小ささのショップ。身長150cm未満でなければ、天井に頭を打つのではないだろうか

「Halian Coffee」メニュー

「Halian Coffee」メニュー

お値段は、ダラットの物価を考えると、若干強欲なプライス設定だと感じたが、クレイジーと感じるほどボッてるというわけではなかった

お味がクレイジーかどうかは、アジ吉はトライしなかったので、コメントできない

まとめ

その奇抜なデザインから、当初はダラットの街でも冷ややかな視線を浴びたり、批評を受けることがあったという「クレイジーハウス」と、その生みの親でもあるガーさん。

写真ではご紹介できなかったが、園内BGMの選曲もクレイジー

ガチガチのクラシック(ベートーベンの『田園』)がかかってたかと思えば、次の一曲が、ジャズの楽曲『キャラバン』だったり。このランダムさが、すごい。おそらくBGM選曲には、設計主であるガーさんの意向も多分に反映されてのものだろう。

視覚でも聴覚でも、訪問者をドキッとさせるような観光スポットが、ここベトナムの静かな避暑地、ダラットで、あなたの訪問を待ち受けている

(おしまい)

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Ajikichi

「美味しくなければ旅じゃない」が口癖。旨いものを求め、約三十か国を食べ歩く中で、台湾・ベトナムが誇る「感動的食文化」との運命的出会いを果たす。毎年、十回ほど「外食」と称して渡航。 専門は台湾とベトナムだが、「副業」として、東南アジア各地も行脚。美味しいもの、おもしろいもの探しには、余念も妥協もない。

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