台湾とベトナムのグルメ紀行文|アジアの放浪的旅行記

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タイ

「バンコクの秋葉原」こと、電気街ソイ・ティップ・ワリ(Soi Thip Wari)にて「タイ価格」で、必殺仕事人に修理してもらった話

投稿日:2018年4月26日 更新日:

高級ヘッドフォンのコードがまた切れて、自分もキレる

購入後、二度目のコード断線に「またかよ……」

購入後、二度目のコード断線に「またかよ……」

ザザザザザ……ジジ………

愛用中のBOSE社製ヘッドフォンで音楽を聴いていると、時折、耳障りなノイズ音が入る

アジ吉
またかよ……

コードが、根元のコネクタ部分で内部断線したようだ。

コードのコネクタ部分が、内部断線したらしい

コードのコネクタ部分が、内部断線したらしい

三年前に購入して以来、この不愉快な現象が起きたのは二回目なので、今回は、すぐに「原因」がピンと来た。前回は、コードの修理をあきらめて、新品のコードに買い直した経緯があった

メーカー純正品の「相場価格」をご存知でない方は驚かれるが、BOSEは、コード一本だけで3,500円もする高飛車ブランドである。

コネクタ部分さえ修理できたら、コードとしては、まだまだ問題なく使えるであろうことは分かっていただけに、余計腹立たしかった。だからと言って、BOSEを使うのをストップして、他社製品にする気持ちにもなれない

BOSEのノイズキャンセリング機能で約束される「極上ピアニッシモのフライト空間」の魅力は、何物にも代えがたい

極上ピアニッシモのフライト空間

極上ピアニッシモのフライト空間

そんなとき、あることが脳裏に浮かんだ。

アジ吉
そうだ、来月には、バンコク旅行があるじゃないか

たしかに、バンコク行きの航空券を、数ヶ月前のセールで購入していた。

バンコク旅行を予約していたのを、たまたま思い出した

バンコク旅行を予約していたのを、たまたま思い出した

アジ吉
バンコク旅行ついでに、ローカルの電気街にでも立ち寄って、「タイ価格」で修理してもらえばイイんじゃないか

まだまだ現役で使い続けられるコードを、ちょっとした部分的故障の為だけにあっさり3,500円払って買い替えるのも、アホらしい

バンコクの物価は、日本のそれよりも安いので、コードの修理費だって、相応に安いはずだ

スーパーコンピュータ並のスピードで、アジ吉の脳内そろばんが火花を散らしたのであった。

「コード修理の旅」はじまる。いざ「バンコクの秋葉原」こと、ソイ・ティップ・ワリ(Soi Thip Wari)へ

「バンコクの秋葉原」として名高い、ソイ・ティップ・ワリ(Soi Thip Wari)

そこへ一人の日本旅行客が、内部断線してノイズが混入するようになったコードを片手に、参上という場面設定である。

バンコク市内なら、どこにでもありそうな風景(ソイ・ティップ・ワリ)

バンコク市内なら、どこにでもありそうな風景(ソイ・ティップ・ワリ)

勇んでやってきたものの、この電気街の職人たちが、どれくらいのスキルを保有しているかは、旅の出発前、いくらググっても情報を得られず仕舞い

けっきょく、右も左も分からない状態で、この街へやって来た

最悪の場合、もくろみが外れて、ダメ職人に出会ってしまい、コードがまるまるオジャンになる可能性も否定できなかったが、もともと「ゴミ箱行き」の運命にあったことを思えば、なんてことなかった

アジ吉
むしろ、観光客として冷やかしがてら、フラッと通り過ぎるだけでは得られないような、ディープな海外体験が得られるかも……

そういう期待もあった。

大小様々の電脳系露店が軒を連ねるソイ・ティップ・ワリの光景を見ると、まだまだ電子機器ショップが元気よく営業していた、二、三十年前の大阪・日本橋を彷彿とさせるものがあった。

所狭しと、電子機器ショップが立ち並んでいる

所狭しと、電子機器ショップが立ち並んでいる

まったく同じような商品を扱う店同士が、どうしてお互いつぶれることなく、商売成立するのか不思議なほど密接している。

客足は途絶えることなく、店員と客の間で、超ガチの値段交渉がそこここで繰り広げられる様子は、タイ語が一切分からない観光客から見ても、迫力に満ち溢れており、それ一つでエンターテイメントの要素を満たしていると言っても過言ではなかった。

アジ吉
はて……どの店で修理を依頼すべきか。困ったなぁ

店選びは、ある種の「ギャンブル」であり、「高確率ババ抜き」の様相を呈している

東南アジアの「基本共通ルール」として言える、3つのルールがある。

  • できるかどうか分からないようなことでも、自信満々"Yes, I can!"と言い張るような人が、石を投げれば当たる距離内にゴロゴロいる。それが東南アジア
  • 相手の言うことを信じるかどうか、そして、その結果もたらされる出来事のすべては、自己責任である。騙されても怒ったり、相手を罵ったりしてはならない。あくまでも、相手の能力を見抜けなかった自分が悪い。それが東南アジア
  • 割合的にそう多くないが、日本クオリティ、あるいはそれをはるかに凌駕する水準で「いい仕事」をする必殺仕事人が、どんな国でも、必ず一定数いる。だが、そういった人たちと出会うことを期待してはいけない。これは万国共通とも言えるが、東南アジアでは「当たりくじ」が非常にレア

閑話休題。

ソイ・ティップ・ワリについて何も分からない以上、とりあえずは「第一印象」、見た目で選ぶしかない

店の規模がそれなりに大きく、オーディオ関連の店頭在庫が豊富なショップに的をしぼり、そこのスタッフに声をかけてみた。

アジ吉
これ、修理してプリーズ

断線したコードの実物を見せ、ボディランゲージで「修理して欲しい」という気持ちを伝えることは、意外と簡単であった

問題は、その「依頼」を引き受けてくれる店が、なかなか見つからないことだった。

三軒目、四軒目、次から次へと訪問先で断られ続けるうちに、「心のコード」まで断線してしまいそうな、アジ吉。

五軒目のスタッフでも断れる。

アジ吉
やっぱり、もうダメか。バンコクのゴミ箱で捨ててしまおうか、このコード……

ダメかと思いきや、すこぶる親日派の五軒目店主は、どういうわけか、日本語を話すこともできた。

知合いに一人、この仕事をやれそうな人物を知っている
店員

そう言い、アジ吉の手を引いて、人ごみの中、グイグイ引っ張っていってくれた

救世主「エプロンおっちゃん」あらわる。裁ちバサミで、コード切断、もう「後戻り」不可能ステージへ

たどり着いた先には、上半身裸にエプロンという出で立ちの、「第一印象」では真っ先に却下していたであろう、オッチャン

だが、よく見るとコード専門ショップらしく、色とりどりのコードが暖簾のように、じゃらじゃら、ぶら下げられている。

エプロンおじさん

エプロンおじさん

アジ吉
頼むオッサン。このコードを……あとは…託した………ぐはっ(吐血)

オッサン、三秒ほど眺めたかと思うと、裁ちバサミで、コードの根元をぶった切るのであった

ハサミでぶった切られたコード。もう「後戻り」できない

ハサミでぶった切られたコード。もう「後戻り」できない

まるで緊急治療室の廊下で、医師からの告知を待っている家族のような気持ち。

「手術」が終わるまで、炎天下のソイ・ティップ・ワリで立ち続け、ひたすら見守るアジ吉

修理中の風景

修理中の風景

修理は、ものの五分ほどで完了

六十五バーツ(約二百円)だ
店員

修理後の動作テストもしないまま修理を終えたばかりのコードを渡してきたオッサン。

よほどの自信家と見た。

アジ吉
ほ…ほんまになおったんか? ちょい、いくらなんでも、早すぎる気がする……

震える手で、片端子をiPhone、もう片端子をヘッドフォンへ刺し、再生ボタンを押下

再生ボタンを押すと、ノイズのない、クリアな音楽が流れたのだった

再生ボタンを押すと、ノイズのない、クリアな音楽が流れたのだった

iPhoneで音楽再生させてみたら、まるで新品のケーブルのように、ノイズのない、キレッキレの音に戻っていた

本来3,500円かかるところ、200円で問題解決できて、大満足、超満足、スーパー満足

おかげで、一時は「ゴミ箱行き」とまで考えたコードが息を吹き返し、当分、安心して良い音を楽しめそうである。

修理前のコネクタ(左)、修理後のコネクタ(右)

修理前のコネクタ(左)、修理後のコネクタ(右)

「修理の旅」というジャンルは、インターネット上に星の数ほどある旅行記でも見つからなかった、かなり個性的な旅行だと思う。

地元っ子との触れ合いを楽しみながら、ドキドキ感もあり、運が良ければ格安で修理できてしまうので、一粒で三度美味しい旅スタイルだと言えよう。

もし、また何か修理したい品物が出てきたら今度はどこの国へ持っていこうかとワクワクしながら、筆を置くアジ吉であった。

(おしまい)

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Ajikichi

「美味しくなければ旅じゃない」が口癖。旨いものを求め、約三十か国を食べ歩く中で、台湾・ベトナムが誇る「感動的食文化」との運命的出会いを果たす。毎年、十回ほど「外食」と称して渡航。 専門は台湾とベトナムだが、「副業」として、東南アジア各地も行脚。美味しいもの、おもしろいもの探しには、余念も妥協もない。

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