目次
はじめに:機内で「あ、ビーフン食べたい」
大阪から台北へ飛ぶ飛行機の中で、突然、ビーフンが食べたくなった。

桃園国際空港へ到着後、そのままダイレクトに、新竹へ。
本記事では、【ビーフン目的】で訪れた新竹での出来事に触れつつ、「新竹グルメ」の魅力を情報発信したい。
「新竹」訪問レポート
桃園国際空港内のWi-Fiを拾いながら、さっそく、新竹への交通手段について調べる。

Google Mapsで見るかぎり、台北から新竹へ行く場合よりも、「近道」に思える。

位置関係
だが、インターネット上の情報を漁るうちに、そうでもないと判明。
桃園国際空港から新竹へ直接行く方法って、意外と不便なのだ。
(台北→新竹と、桃園国際空港→新竹は、けっきょく同じくらいの時間がかかってしまう)
交通手段(桃園国際空港→新竹駅)
桃園国際空港から新竹へ「直行バス」や「直行列車」はない。
「4ステップ」もの交通手段が必要。
- 桃園国際空港から桃園駅(MRT)
- 桃園駅から高鉄新竹駅(高鐵、もしくは、台鐵)
- 高鉄新竹駅から六家駅(徒歩三分)
- 六家駅から新竹駅(台鐵)
2ステップ目については、「高鐵、もしくは、台鐵」の二択。

そういう理由から高鐵(台湾新幹線)を採用。
480円で体験。「チョイ乗り」台湾新幹線
桃園駅から高鉄新竹駅(約40km)で、十分間の「チョイ乗り」台湾新幹線を体験。
「新幹線」なのに、料金たったの130元(約480円)。

新大阪から京都へも、ちょうど同距離だが、日本の新幹線は2,820円。
日台間、どうしても「六倍」にまで料金が違ってくるものだろう。

台湾新幹線へ乗車
プラットフォームへやってきた流線型の車体は、オレンジ色のラインが印象的。
車内の雰囲気は、日本の新幹線そっくり。

にらめっこタイム
小さな男の子と、にらめっこ。
同じ【鉄道旅行】でも、新幹線と、在来線(新幹線以外の列車)では、やはり雰囲気がぜんぜん違っている。
車窓の景色を楽しみたい場合、新幹線だと【動体視力】が試されるスピードなので、素っ気なく感じてしまうかも知れない。

超ハイスピードで景色が流れていく
なお、上の車窓写真は、まるで「停車」しているように見えるが、カメラ設定に「細工」したためであり、実際には、裸眼で見えないほど速い。
40kmほどの距離をわずか十分で移動し、新竹駅へ到着。

新竹駅へ到着
平均時速240km/hという計算になる。
めちゃくちゃ速い。
「新竹都城隍廟」きわめてユニークな「フード廟」
新竹駅から向かったのは、新竹都城隍廟(xīnzhú dū chénghuángmiào)。


こういう問いかけをすること自体が無意味で、両方とも「正解」。
強いて言えば「フード廟」、そんな場所だ。

廟か? フードコートか?

フードコートの様子 1

フードコートの様子 2
同じ敷地内に、廟とフードコートが開かれている関係上、様々な「来訪動機」の人々が行き交う。
- 参拝ついでに、食事をする人
- 食事ついでに、参拝をする人
- 参拝だけの人
- 食事だけの人
ただ、ざっと観察する限り、魅力ある「B級グルメ・トラップ」を【素通りスルー】できる人は少数派。
その場で食べるにしろ、持ち帰るにしろ、みんな次から次へと、トラップにひっかかる、ひっかかる。
「勇達店呉傳統小吃」百年の老舗
まるで「夜市」のような密度でひしめく店舗たち。
奥へ奥へ進んでいくと、古ぼけた店舗が。

新竹都城隍廟へは何度も来たことがあったけれど、奥まった立地なので、ずっと見落としていたようだ。

「勇達店呉傳統小吃」
「百年老店」と看板に謳われており、その名を勇達店呉傳統小吃(yǒngdádiàn wú chuántǒng xiǎochī)という。
ずいぶん長い店名だが、台湾人のブログを見る限り、「勇達店」という呼称がよく使われている様子。
店名 | 勇達店(勇達店呉傳統小吃) |
住所 | 新竹市北區中山路75号(城隍廟内) |
電話 | 03-5221849 |
「新竹っ子」台湾人夫婦との出会い
そして、何より重要なのは、店内の冷蔵庫にビールがびっしり保管されており、店内は「飲ん兵衛」で満席状態。

「飲ん兵衛」のオアシス
【もう、ここしかない!】という直感がして、料理メニューを確認せず、そのまま入店。
初老のご夫婦が座るテーブルへ、相席させてもらった。

とてもここが、【ビール文化では、盛り上がりに欠ける】台湾だとは思えない光景。
テーブル上に、空っぽの「台湾ビール」瓶が五本 ------ つい今さっきにも、ビールを追加注文なさったところだ。
アジ吉は、ビールに加え、ビーフン「炒米粉」(chǎo mǐfěn)、団子スープ「貢丸湯」(gòng wán tāng)を注文。

待ちこがれた「ビーフン」

「団子スープ」
【うんうん、コレが食べたくて新竹へ来たんだよ】と頷きながら、黙々と食べ続ける。
アジ吉が日本人だと気づいたご夫婦、興味津々に話しかけてくる。



そこから「三人」での宴会が始まったのは、言うまでもない。
まさかの「初体験」

ビーフンと団子スープでも、けっこうなボリュームだったのだが、次から次へと料理を進められる。
せっかくなので、ご好意に甘えさせてもらおう。

「蠣阿煎」
まずは有名どころ、牡蠣オムレツ「
蠣
阿
煎
」(lì ā jiān)。
まるで「とろける」ような卵の調理加減が、たまらない。

新竹発祥でもなく、台湾全土で食べられる料理だが、地元ッ子が太鼓判を押すだけあって美味しい。
一方、「見た目」だけでは、何の料理か分からない品も。

謎の「一品料理」が……

中国語で言われたので、「正体」が分からぬまま、口にする。
鶏肉のように、コリコリしていて、イケないこともない。
ただ、ちょっとだけ生臭い感じがする。


手を招かれて、店頭へ付いて行く。
そこで目にしたものは……

鶏

けろっぴ……
鶏肉と、「けろっぴ」が陳列されていたけれど、鶏肉じゃないことは明らかだったので、ここで正体発覚。
以前ベトナムで、犬・猫・ハト・ヤギを食べたことはあったが、蛙を食べたのは、多分、これが人生初体験……
その後も、しばらく店内で飲み続けたが、流暢な日本語で【骨まで愛して】を熱唱するなど、あくまでもご機嫌なご夫婦。
「食後のアレ」
ご夫婦は、なんと、アジ吉の分も含めて会計を済ませたかと思うと、全部ごちそうしてくれたのだ。
台湾旅行では毎回、【何らかのカタチ】で台湾人から親切にしてもらっており、ますます台湾ファンになってしまうアジ吉。



さきほど「人生初体験」をさせられたことを思い出し、内心、おっかなビックリでご夫婦の後をついていったのだが、向かった先は、普通の「台湾デザート」。
ホッとしたと同時に、【サプライズ】がなかったことで若干ガッカリするという、不思議な感情が生まれた。

食後は「台湾デザート」



紅豆とピーナッツ入りの、オヤツ。
「食後のデザート」としては、この上ない選択肢だったと思う。
ご夫婦とは別れ際、LINEアカウントを交換したのだが、残念なことに、操作ミスのため「トモダチ」追加できておらず、連絡をすることができないまま。
もう一度お会いしたいなぁ……
帰りは、在来線「自強号」。無残なムザ
もともと【ビーフン目的】だけだったはずか、濃厚な新竹旅行となり、大満足。
「帰りは気分を変えよう」と考え、在来線を利用するため、新竹駅へ。

「新竹駅」
在来線とは言っても、各駅停車する電車ではない。
新幹線の次に速い、いわば有料特急「自強号」。

新竹駅へ駆け込んだが……
iPhoneの時刻を見ると、ギリギリ次の「自強号」へ間に合いそうだったので、券売窓口へ猛ダッシュ。


次の電車まで待たないといけないとなると、けっこうな時間が空く。
二泊三日の「時短」台湾旅行なので、ここは【選択の余地なし】と判断。

そして発券された「無座」きっぷ。

「無座」とある
「無座」きっぷは、指定席制の車両に座席が残っておらず、【立席で】乗車する場合に発券される。
不運にも「無座」に当たった場合、割引適用されるケースも一部あるが、自強号は、適用対象外。
移動中、空いてる席が発生すれば、「オーナー様」が乗車してくるまで座る権利はあるが、まるで【椅子取りゲーム】の様相。座席ゲットの「栄冠」は、そんなに容易でない。

地ベタリアン
地べたに座る人も多く、アジ吉も車両の一番隅っこで、「地ベタリアン」体験。

以前、インドで鉄道旅行をしたとき「無座」となったのを思い出し、網棚にスッポリおさまって眠る現地人もいたが、さすがに真似はできなかった。
地べたって、ひんやりしていて、ほどよい振動が伝わってくるので、意外と快適。

台北駅へ到着
およそ七十分、ベートーベン『第九』の演奏時間ほどで、台北駅へ到着。
まとめ:台北からの日帰り旅行にも、相性バッチリ
半日ほどで、台北から日帰りで訪問できてしまう新竹エリア。
今回ご紹介した、フード廟こと「新竹都城隍廟」以外にも、魅力あるスポットが数多いエリアである。
今後、少しずつご紹介して行こうと思うので、引続き、記事をチェックいただけると嬉しい。