こんにちは。
こんなものあるかどうか分かりませんが、筆者の勤務先では、部署ごとの力学関係が露骨にあり、社内カーストなるものを定義できるのではないかと思います。
あまり具体的には書けませんが(笑)、会社に利益をもたらす部署ほど発言権が大きくなるという、当たり前の構造です。
こんな感じです。
- 利益率が大きく、売上の大きなビジネスを扱う部署
- 利益率は小さいが、売上の大きなビジネスを扱う部署
- いわゆるスタッフ部署
情シス部門は、会社に直接利益を生み出すことはない「スタッフ部署」の位置付けであり、その中でも、一番最下位とされるようなポジション。
本記事では、この問題について向き合い、少し深掘りしてみます。
なぜ情シス部門は過少評価され、社内カースト最下位になるのか?
皮肉にも、情シス部門の役割上、避けられないことだと思います。
情報システムは、トラブルなく動作して当たり前 ── いわば水道や電気のような存在であり、ストップしたら怒号を浴びせられるようなシロモノです。
いくら便利なシステムを提供しても、一週間もすれば感謝されなくなり、そのうち、機能改善が寄せられるようになり、老朽化を迎えると、「画面がダサい」とディスられることは日常茶飯事です。
いいことをしても評価されにくいが、たま〜にトラブルを起こしてしまうと、その印象はしばらくユーザの記憶から消えてくれません。
ものすごく損なポジションにいると言えます。
情シス部門の社内カースト、どうやったら高めることができるのか?
社内における信頼を築くのは、ウン年、十何年という時間を要する、気が遠くなる道のりです。
情シス部門の社内カーストを上げる道は一つしかなく、システム利用部門の期待をはるかに上回るサービスを継続的かつ安定的に提供し続けることです。
そのための切り札として、一番分かりやすいのは、フロントエンド(システム画面など、ユーザが直に触れる部分)で、いわゆる、ユーザエクスペリエンスを追求するという路線。
Amazonやfacebookなどの、至れり尽くせりのウェブサイトに慣れてしまったユーザを満足させるのは容易なことではありませんが、見やすい画面デザイン、使いやすいデータ入出力機能を備え持ったシステムを提供できれば、システム利用部門も、情シス部目のことを見直すキッカケになるでしょう。
そういう意味で、デザイナー的な観点でシステム作りのできる人材こそ、これからの時代、情シス部門を社内カースト問題から救い出す先駆者になると思います。
大学も、コンピュータ専門教育に熱心なのは構いませんが、もう少し、優れたデザイン感覚を養うようなカリキュラムを設計してほしいと思います。
デザインの重要性に気づいたアメリカでは、多くの大学が教育に力を入れています。