ダラット

ダラット訪問歴20回、プロ料理人のベトナム人が太鼓判を押す、最強のダラットB級グルメで昇天

投稿日:2018年6月21日 更新日:

はじめに:プロ料理人、とっておきの「一軒」

その日の夕食を何にするか話題にしていると、ダラットへ来たすべての人が立ち寄るべき、とっておきの「一軒」があるから、そこへ行こうと提案する友人(ベトナム人)。

洋菓子シェフとしての、海外留学経験もある彼は、普段は温厚なキャラだが、料理のことになると真剣な表情になり、妥協を許さないところがある。

ダラット訪問歴20回のボクが太鼓判をおすから、間違いないよ!
友人
アジ吉
ほぅ……

山間地帯に位置するダラットでは、ちょっとの外出でも、坂道まみれ

食べ歩きをするにも、万一、「ハズレ」の一軒を引いてしまったとき、心理的ダメージのみならず、体力的ダメージも同時にやって来るから、それなりに「心の覚悟」が必要だ

あまりにも自信に満ちあふれた友人の口調に、背中を押されるようにして、上り坂、下り坂をこえてやって来たのが、こちら

「Nem Nuong Ba Hung」

「Nem Nuong Ba Hung」

看板に「Nem Nuong Ba Hung」とある、こちらのレストラン、昨夜も通り過ぎたのだが、やたらと満席だったのが記憶に残っている。

それと比べれば、今夜は不思議なほど客が少ない

けっこう空いている店内だが……

けっこう空いている店内だが……

昨日までは、ベトナムの祝日だったからね。今日から平日なので、落ち着いて食事できる
友人

ダラット滞在三日目の今日まで、友人がここで食べようとしなかったのは、客足の混雑した営業日を避けるという狙いがあったようだ。

「Nem Nuong Ba Hung」食事レポート

とにもかくにも、呑めない友人を尻目に、アジ吉は入店と同時に、ちゃっかりタイガービールを注文。

「タイガービール」

「タイガービール」

店の看板メニュー、と言うより、店の唯一メニューが、こちら「ネムヌン」

「ネムヌン春巻き」

「ネムヌン春巻き」

テーブルに届けらた食材を、客がセルフサービスでくるんでいただくスタイル

ヘルシーなベトナム料理らしく、肉系と野菜系のバランスが取れている。

  • ネムヌン(Nem Nuong / 豚肉をすりつぶして棒状にし、コンガリ焼いた物)
  • 揚げパン
  • レタス
  • きゅうり
  • 青じそ

これらをバンチャン(Banh Trang / お米でできた、半透明のペーパー)の生地に包み込んで、ピーナッツソースをつけていただく。

作り方をデモするから、見といて
友人

友人はそう言って、慣れた手つきで、バンチャンをはがし始めた。

バンチャン(ライスペーパー)

バンチャン(ライスペーパー)

はがれる様子を見ていると、まるでサロンパスを思い出すようなバンチャンの生地へ、具材が乗せられて行く。

作り方 手順1

作り方 手順1

具材を乗せ終えると、巻き寿司のように、くるくるバンチャンの生地を折り畳んで仕上がりだ。

作り方 手順2

作り方 手順2

食べる寸前に、ピーナッツソースに浸す。

作り方 手順3

作り方 手順3

アジ吉
意外と簡単そう。これなら不器用なオイラでもできる

不器用な自分にできるか心配だったが、解説を聞いた後、アジ吉も自分でトライしてみた。

初回にしては上出来かな……

初回にしては上出来かな……

こんもりと野菜を使うが、ここのお店、野菜はお代わりし放題野菜の一大産地、ダラットならではの太っ腹なサービスが嬉しい

至福のひととき

至福のひととき

口にしたネムヌンは、ベトナム料理の真骨頂という感じ。

野菜のヘルシーさ、肉のジューシーさが同時に口へ飛び込んでくるし、何より、極薄生地バンチャンの、しっとり&軽快な食感がたまらない。これをビールで流し込むと、最高

「包み系」のベトナム料理は多くあり、春巻きもその一つだが、中身の具材は土地によって異なる。ネムヌンを使うスタイルは、ここダラットやニャチャンが本場。ホーチミンへ行くとエビなどになってしまう。

ホーチミンやハノイのレストランでは、たとえネムヌンを自分で作っても、ここダラットの味は再現できないんだよ
友人

プロ調理人だけあって、料理のことになると熱くなる友人だが、今日の「一軒」を選んだ彼の目に狂いはなかった

まとめ:住所、営業時間など

お腹いっぱい食べて、野菜を何回かお代わりしたのに、会計はひとり45,000 VND(約210円)

物価の安いダラットならではの驚異的コスパであるが、地元では有名なこのレストラン、美味しいものを、お腹いっぱい、安くお届けしたいという経営哲学が感じられる。

店名 Nem Nuong Ba Hung (Nem Nướng Bà Hùng - Trần Phú)
住所 5 Trần Phú, Tp. Đà Lạt, Lâm Đồng
営業時間 09:00〜22:00

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(おしまい)

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Ajikichi

「美味しくなければ旅じゃない」が口癖。旨いものを求め、約三十か国を食べ歩く中で、台湾・ベトナムが誇る「感動的食文化」との運命的出会いを果たす。毎年、十回ほど「外食」と称して渡航。 仕事はエンジニアをしており、デザイン思考が気になる今日この頃。

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