タイ

バンコクの穴場イベント|バンコク最大級のヒンドゥー寺院「スリ・マハ・マリアマン寺院」の仰天イベントで、帰宅難民になった話

投稿日:2018年4月8日 更新日:

カオサンで飲んだ後、シーロムのホテルへ戻るつもりが……

ときはさかのぼって、2017年9月30日。

その日は、カオサン通りにやって来ていた

その日は、カオサン通りにやって来ていた

日本人という名の「職業」をサボっての、充電休暇

シンハー・ビールで、ほろ酔い読書

シンハー・ビールで、ほろ酔い読書

白昼から堂々、カオサンのバーで、シンハー・ビールを飲みながら読書

シーロムの宿へ戻ることにしたのは、昼過ぎから三時間ほどチビチビ呑んで、常夏バンコクの日差しにも、柔らかみが出る時間帯だった。

値段交渉が成立したバイクタクシーにまたがり、バンコクのしめった温風になびかれて車道を走る気持ち良さといったら、それはもう、なかった。

完全なる、ほろ酔い気分

だが、シーロムエリアに着くと、眼前にひろがる光景を見て、一気に酔いが覚めた

この先、二千円の格安スマホ(フィリピン製)で撮影した写真であるため、著しく画質が悪く、ブレ頻発している。見苦しい点は、大目に見てほしい

バイクタクシーで戻ったシーロムは、普段みないような、異様な人だかり

バイクタクシーで戻ったシーロムは、普段みないような、異様な人だかり

露店も開いている。どうやら、お祭りのようだが……

露店も開いている。どうやら、お祭りのようだが……

すごい人だかりができており、一歩も先へ進めないほどの、密集具合。

アジ吉
ここって、タイだよな?

そう自問自答したくなったのは、よくもタイ国内に、これだけ多くのインド人がいるもんだと感心せざるを得ないほど、見渡せる限りの視界にインド人が飛び込んできたからであった。

いったい、何が起きているのか?

仏教国が、ヒンドゥー教国に変わってしまっていた……

たしかに、アジ吉のホテル一帯は、もともと「リトル・インディア」と呼ばれるエリアであり、インド色の濃いエリアではあった。

だが、この日は「リトル」では済まされないほど、非常〜にインドインドした感じ

とってもヒンドゥ〜な世界観の、めくるめく風景。

何やら「インドのお祭り」があるようで、飾り付けをおこなう人々

何やら「インドのお祭り」があるようで、飾り付けをおこなう人々

「ファミマ」の前にも、ガチの祭壇が設営されている

「ファミマ」の前にも、ガチの祭壇が設営されている

色とりどりに光り輝く祭壇 その1

色とりどりに光り輝く祭壇 その1

色とりどりに光り輝く祭壇 その2

色とりどりに光り輝く祭壇 その2

色とりどりに光り輝く祭壇 その3

色とりどりに光り輝く祭壇 その3

たぶん花びらでできている、カラフル模様

たぶん花びらでできている、カラフル模様

占い師っぽい人もいて、そこで「人生コンサル」してもらっている地元っ子の姿も

占い師っぽい人もいて、そこで「人生コンサル」してもらっている地元っ子の姿も

「どんな悩みでもコンサルしてやろう」という安定感の漂う祈祷師

「どんな悩みでもコンサルしてやろう」という安定感の漂う祈祷師

音声つきの動画。クリックすると音声が出るので、ご注意いただきたい

祈祷師が花びらをバラマキながら祈っている。

その様子を動画に収録していると、不意打ちで「花びらアタックを受けてしまった。

おそらく、と〜っても、ありがたいことなのだろうが、ほとんどありがたみが理解できないアジ吉……

音声つきの動画。クリックすると音声が出るので、ご注意いただきたい

突如、ほっぺたに金属の長い棒を貫通させた、上半身裸の男が出現。

道沿いを隙間なく埋め尽くすかのように、人々が密集し。そして、トランス状態に入った人々は、大声で呪文を連呼している。祭りの興奮も、最高潮に達しているのを感じる。

祭壇をバックに「セルフィー」する地元っ子たち

祭壇をバックに「セルフィー」する地元っ子たち

インドの神様 その1

インドの神様 その1

インドの神様 その2

インドの神様 その2

インドの神様 その3

インドの神様 その3

インドの神様 その4

インドの神様 その4

インドの神様 その5

インドの神様 その5

人生初の「帰宅難民」経験は、まさかの異国、タイで経験

実はこれ、「ナヴラトリ祭り(Nvaratri Festival)」といって、シーロムにある、タイ最大のインド寺院「スリ・マハ・マリアマン寺院(Sri Maha Mariamman Temple)」が毎年開催する一大イベントなのだ。

歩いてマリアマン寺院へやってくると、ここが「震源地」であるということを、ようやく理解した。

寺院へ近づくにつれて、大爆音のインド音楽が聞こえるようになり、人々のにぎわいも増幅されていったからだ。

スリ・マハ・マリアマン寺院。「祭りのすべては、ここから始まっていた

スリ・マハ・マリアマン寺院。「祭りのすべては、ここから始まっていた

ズニーのように派手なパレード集団が、次から次へと通り過ぎていく。

アジ吉
あ……そうだった! 自分は、ホテルへ帰る途中なんだった!!

祭りの迫力に圧倒され、自分がホテルへ帰ろうとしていることさえ、忘れかけていた

目の前の横断歩道を二十メートル渡ったらホテル、という至近距離まで来ていたのだが、エンドレスに続くパレードのため、道路はバリケードで渡れないよう、完全封鎖されていた。

赤線が「祭りパレード」で完全にバリケードされ、横断不可能。ホテル側へ、どうアミダクジやっても、戻れなかった……

赤線が「祭りパレード」で完全にバリケードされ、横断不可能。ホテル側へ、どうアミダクジやっても、戻れなかった……

警備員に現金をちらつかせ、バリケードを一瞬開けてもらえないか交渉したが、絶対ダメと一蹴された。

歩けば、たった二十メートルの距離だが、ここの道、あそこの道、すべてが閉鎖されている。

「超」歩行者天国と化した車道

「超」歩行者天国と化した車道

道路沿いに座る人々で「壁」ができており、道路を渡ることですら、困難をきわめた

道路沿いに座る人々で「壁」ができており、道路を渡ることですら、困難をきわめた

道路沿いは、このように、完璧に「ガード」されており、とても道路を横断できる状況ではなかった

道路沿いは、このように、完璧に「ガード」されており、とても道路を横断できる状況ではなかった

道路沿いで、鈴なりになってジベタリアンをする人々は、祭りの雰囲気で興奮しており、ふだん、あれだけ温厚なタイの人々が、大声で叫んだり踊ったりしている

とても、通り抜けさせてくれる雰囲気ではなかった。

何度も「あみだくじ」をやり直すようにして、一時間ほど回り道をした。

そして、なおかつ、電車にも乗った

自分の「二十メートル目先」にあるホテルへ帰れず、あみだくじのように遠回りをし、ついには電車に乗った……

自分の「二十メートル目先」にあるホテルへ帰れず、あみだくじのように遠回りをし、ついには電車に乗った……

たった二十メートルの距離を、隣の都道府県に小旅行するような大変さを経て、ようやくホテルへ帰れたのであった。

人生初の「帰宅難民」を、まさか異国タイで経験することになるとは……

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(おしまい)

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Ajikichi

「美味しくなければ旅じゃない」が口癖。旨いものを求め、約三十か国を食べ歩く中で、台湾・ベトナムが誇る「感動的食文化」との運命的出会いを果たす。毎年、十回ほど「外食」と称して渡航。 仕事はエンジニアをしており、デザイン思考が気になる今日この頃。

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