基隆

「基隆仁愛市場」| 実は廟口夜市だけじゃない、基隆観光おすすめスポット。ローカル市場でディープな雰囲気を満喫

投稿日:2018年9月8日 更新日:

はじめに:廟口夜市だけじゃない基隆観光

台北から一時間以内でアクセス可能な基隆。

基隆といえば、必ずガイドブックで紹介される「廟口夜市」が有名だけれど、そこから徒歩五分以内に、ディープな雰囲気のローカル市場がある。

その名を「仁愛市場」という。

残念なことに、この市場の雰囲気を紹介したWebページはほとんどない状況である(2018年9月時点)。

アジ吉
少しでも多くの台湾ファンが、この市場を訪れるよう、【背中を押す】記事が書けたら……

そんな動機のもと、本記事では、「仁愛市場」の魅力について情報発信してみようと思う。

基隆「仁愛市場」訪問レポート

少し道草をしてから、「仁愛市場」へ向かうことにした。

まずは基隆をプチ散歩

基隆のシンボルとも言える、有名な「基隆廟口夜市」へ道草。

「夜市」と言いながら、白昼でも、多くの店が営業しており、それを目当てに訪問する人々の客足が途絶えることはない。

「基隆廟口夜市」

「基隆廟口夜市」

道ばたで出会ったニャンコ、ワンコ。

非常に人懐っこく、好奇心のカタマリのような目線でレンズを見つめてくれる。

「通りすがり」ニャンコ

「通りすがり」ニャンコ

「通りすがり」ワンコ

「通りすがり」ワンコ

きっと、飼い主から愛情をたっぷり注がれながら育てられているのだろう。

高架下の横断歩道までやってくると、果物の屋台が営業していた。

果物の屋台

果物の屋台

年がら年中、降雨量が多く、まるで「ロンドン」のように、いつもドンヨリ湿気っている基隆。

そこで売られている果物には、空気中から水分が補給されるためか、ピカピカの光沢感があり、美味しそうに見えてくる。

「仁愛市場」へ到着

今日のお目当て、「仁愛市場」へやって来た。

日本統治時代には、すでに存在していたという、伝統ある市場。エスカレータつきの、けっこう大規模なものである。

「仁愛市場」へ到着

「仁愛市場」へ到着

一階部分には精肉店、鮮魚店など、食材を扱う店が入居しており、まるで「漁港の市場」を思わせる活況ぶり。

今回ターゲットは、二階部分。

台湾らしく、いろんな種類のショップが入居した、カオスさ・あやしさ満点のフロアが、見物である。

見どころの集中した二階フロアへ

客引きをやりすごしながら一階フロアを素通りし、エスカレータで二階へ。

「仁愛市場」内のエスカレータ

「仁愛市場」内のエスカレータ

目に飛び込んでくるのは、看板の嵐。

まるで「香港の看板」のように、密集してはいるものの、お互いが重なりあわないよう、精密に計算されたポジショニングで固定されている。

自己主張の強烈な看板たち

自己主張の強烈な看板たち

(看板の設置場所が)他人の店前であることなど、まったくお構いなしに、矢印マークで自店へ誘導しようとする【懸命さ】が、ひしひし伝わってくる。

まずは、市場の神様にご挨拶。

「仁愛市場」二階に神様がいる

「仁愛市場」二階に神様がいる

台湾の市場には、神様がいることが少なくない。

日本の商店街で、商売繁盛の縁起モノを飾るのと同じ感覚なのだろうか。

まるで「インドア夜市」の様相を呈する、飲食店

二階フロアの半分ほどは、飲食店で占められている。

その店舗の密集度合いといったら、まさに「インドア夜市」である。

まるで「インドア夜市」

まるで「インドア夜市」

「屋台っぽい」の飲食店が目に飛び込んできた。

「屋台風」の店

「屋台風」の店

近寄って、よく観察したら、正真正銘、ホンマモンの屋台であることが確認できる。ひょっとしたら、市場の中へ来る前には、路上で営業していたのかも知れない。

調理スペースが店頭に設けられ、調理の様子が、客からスケスケに見える「台湾式厨房」も健在。

「職人技」を間近に見ることもできる

「職人技」を間近に見ることもできる

まるでピアノを二人で演奏する「連弾」のように、【あうんの呼吸】で餃子をにぎるパフォーマンスも、チェック必須である。

多数のおかずを扱う総菜屋も。

総菜屋

総菜屋

「自助餐」へ行く感覚で、好きなおかずを購入する楽しみが開けそう。

残念ながら、この日は、他で食べたい店があったので、見送り。

二階フロアの隠れた「主役」、その他ショップ

なんといっても、「仁愛市場」の魅力は、二階フロア、残りの半分を占める【その他ショップ】にある

飲食店と飲食店の間へ埋もれるようにして、ところどころ営業する【その他ショップ】の店舗たち。

飲食店ばかりだと単調になってしまう市場のムードへ、小気味好いアクセントを添えていると思う。

衣類の加工・縫製をするショップ

衣類の加工・縫製をするショップ

ジュエリーショップ

ジュエリーショップ

下着ショップ

下着ショップ

衣類直し、宝石、下着…… その商売カテゴリの関連性のなさと言ったら、「まさか、そう来たか」と、発見したときの気分を盛り上げてくれる。

特に存在感があったのは、美容室。

単なる美容室ではない。市場の通路にイスを並べ、そこで営業する「通路美容店」である。

市場の通路で営業する「通路美容店」

市場の通路で営業する「通路美容店」

客、店員、通行人。

誰一人として、この空間に【違和感】を持たない様子が伝わってきて、本当におもしろい。

台湾のこういう【大らかさ】が、日本にもあれば良いのにと思う。

市場の通路で、がっつり美容

市場の通路で、がっつり美容

子どもたち(通行人)も、まったく気にしていない

子どもたち(通行人)も、まったく気にしていない

市場内、有効活用できるスペースはトコトン利用する。

そのトコトン精神は、市場内全体で垣間見ることができる。

空間スペースは徹底的に有効活用

空間スペースは徹底的に有効活用

飲食店脇の通路には、洗濯機が置かれ、洗濯機は「テーブル」代わり。その横には、客が飲食するためのテーブルが置かれている。

一切の無駄なしスペース活用である。

まとめ:訪問するなら、ぜひ時間をとって二階フロアの探索を

「仁愛市場」訪問の楽しみ方としては、一階はひやかす程度に通り過ぎ、二階フロアの混沌とした雰囲気を味わうのがオススメ。

営業時間は朝8時〜夜7時となっているが、早すぎても遅すぎても、営業中店舗の数が減ってしまうので、昼の一時ごろがベストタイミングだと思う。

名称 仁愛市場
住所 200 台湾基隆仁愛區愛三路21号
営業時間 08:00-19:00

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(おしまい)

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Ajikichi

「美味しくなければ旅じゃない」が口癖。旨いものを求め、約三十か国を食べ歩く中で、台湾・ベトナムが誇る「感動的食文化」との運命的出会いを果たす。毎年、十回ほど「外食」と称して渡航。 仕事はエンジニアをしており、デザイン思考が気になる今日この頃。

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