「池の水ぜんぶ抜く」じゃないけれど、台北って奥深くて、表面上からは見えない面白い世界が、あちこちに残っている。
ほぼツキイチで台北へ遊びに行って十年近くになるけれど、新たな発見が尽きることはない ── ビックリするほど美味しい大衆食堂を、新たに発見することがいまだにバンバンあるし、地元民のみぞ知るマイナーだが味のある市場も、あちこちで見つけられて、本当に楽しい。
本記事では、台北の北部にある「社子市場」をめぐる、ディープなローカル街歩きのモデルコースをご紹介したい。
目次
「美食屋早餐店(社子島)」地元民で賑わう、ハンバーガーの美味しい朝食店
「社子島」は、台北市内でありながら、二つの川に挟まれた「中洲」のような立地につき、「洪水のリスクがある」とされ、長い間、開発から取り残されてきた、特殊エリアである。
台北駅から社子島へ向かうバスも、「あることにはある」のだが、本数がすごく少ない ── ガイドブックにも紹介されることはなく、【自分で行って、確かめるしかない】のだが、いざ行こうとしても苦労する、そういう場所だ。

地図(広域)

地図(拡大)
「社子島」と言うが、陸続きであるため、自分がいま社子島にいるのか、まだ「台北大陸」にいるのか、いまいち実感ができない。
スマホのGoogle Mapsで確認してはじめて、いつの間にか「入島」していたことに気づいた。

赤シャツわんこ
店の前で、赤シャツわんこがウロウロしているのが目にとまったら、そこは朝食店だった。
店名は「美食屋早餐店」というらしく、真っ赤なのぼりが立てかけられている。
ただひたすら地元民で賑わい続けており、空席ができても、数秒以内に次の客が腰掛けてしまう店内。

店内の様子

メニュー
大繁盛する様子を見て、「朝食はここで食べるしかない」と即決。
指止しでオーダーしたのは、台湾風ハンバーガー。

台湾風ハンバーガー
パン生地がカリカリしており、表面に振りかけられたゴマが香ばしい ── 台湾グルメ好きはもちろん、美味しいものが好きな旅人を唸らせる、至福の逸品。

ふりかけられた胡麻
餃子を食べている地元民の人がいたので、真似してオーダー。

焼き餃子
これが、今までに食べたことがないような食感で、表面はカリカリしているのだが、皮をやぶると、まるで「小籠包」のようにジューシーな具材がつまっているという、いくらでも食べられそうな味わいだった。
もう少しいろんなメニューをトライしたかったけれど、実を言うと、ここの朝食はすでに三軒目のハシゴだったため、胃袋のキャパ的に対応できず……
「社子市場」超ローカル市場を歩いて、「すっぴん」の台北を全身で感じる
「美食屋早餐店」からすぐの立地に、超ローカルで地味だが、そんな「マイナーさ」を気にもとめず、元気よく営業する市場があった。
名を「社子市場」という。

超ローカルの雰囲気

色とりどりの野菜
見るだけで目を楽しませられる、カラフルな野菜が並べられており、ツヤツヤした表面から、いかにも鮮度が良さそうだ。
商売中、こそこそビールを飲みながら営業する八百屋さんも……

商売中もコッソリ……
仕事中にビールが飲めるって、ある意味、最高の「職場環境」だと思う ── 給料が出なくてもいいから、ここで働かせてほしい。
市場内には、これといって珍しい品物が置かれていのは目にしなかったが、日常生活必需品のうち、かなりの部分が、この市場へ来れば完結するような品揃えだった。

イカ焼き

おもちゃを運ぶおじさん

買い物客でおおにぎわい
屋内エリアもあり、数軒、飲食店も営業している様子。

屋内エリアは、今回未開拓
あまりにも人の流れが激しかったのと、お腹がいっぱいだったのとで、今回、屋内エリアはさほど開拓できなかったけれど、今後チャンスがあれば再訪して、ぜひ、もっと詳しく探検してみたい。
(続編)社子島の冒険
大充実の朝食を終え、ローカルな市場も楽しんだ。
個人的には、グルメ、ローカル市場めぐりができた時点で満足しかけたのだが、せっかくここまで来たからには、もっと詳しく「社子島」の島内観光をせずには帰れるはずがない。
そう思って、足を伸ばして「社子島」をくまなく探検した記事が、以下である。
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是非とも、セットで合わせて閲覧いただければ、嬉しい。