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【まとめ】台湾最後の秘境・馬祖列島|おすすめの観光からグルメまで主要五島(南竿・北竿・東莒・西莒・東引)を全レポート

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目次

はじめに:数時間前まで「馬祖列島って何?」だった筆者が、出発を決意

この夏、すこしまとまった休暇が取れたので、10日間ほどを台湾で過ごすことにした。

休暇前は、馬車馬のように働かされていたため、ろくに訪問する都市も宿も決めないまま、文字通り【ノープラン】での台湾入国

アジ吉
冷静に考えると、毎月、台湾旅行をしている自分が、退屈せずに10日間を過ごせるだろうか……

初日の夜、コンビニのイートインで致命的なギモンに気づいて、愕然とした。

しかも、台湾鉄道のサイトを見ると、学生サンも夏休みに入ったせいか、めぼしい路線が軒並み完売していらっしゃる。日本出国前から、オンラインで予約しておくべきだった。

台北からバスでも行ける都市となれば、どれも複数回訪問している。これってネタ切れ? さて、困った。

そうだ、馬祖行こう

楽しいはずの台湾旅行が、無計画だったせいで、初日にして失敗?

アジ吉
とりあえずGoogle Mapsで探そう、オモロそうなところ

そう思って、必死にiPhone PlusでGoogle Mapsを操る指がストップしたのは、台湾の周辺にちらばっている【離島】を見つけたときであった。

いくつかの離島には訪問したことがあるけれど、行ったことがない「遠い離島」が見える------それが馬祖列島だった。

四角のワク内を、次の画像で拡大表示

四角のワク内を、次の画像で拡大表示

上記画像の四角ワクを拡大したものが、下記画像である。

赤い線のエリアが、「馬祖列島」

赤い線のエリアが、「馬祖列島」

赤い線のエリア内に、主要な五つの島(南竿・北竿・東莒・西莒・東引)を始め、無人島も含めると、数々の離島がある。

観光的な意味合いでは、五島を総称して「馬祖列島」と呼ぶようだ。

アジ吉
この離島、ほとんど中国大陸にツナがってしまうくらい、中国に近い。その上、島がいくつもあるから、10日間の台湾旅行での「時間つぶし」にはもってこいの訪問地に違いない

さっきまで凹んでいたのが嘘のように、急に元気を取り戻したアジ吉。

インターネット検索できないことだらけ。逆にそれって、チャンス?

地図上で確認できても、あいにく、インターネット上には、馬祖列島の観光情報について体系的にまとめられたサイトは非常に数少ないことが判明。

普通なら、ここで馬祖列島への訪問を断念する人の方が多いかも知れないが、そこはアジ吉。

アジ吉
ここまで情報入手困難な離島だったら、きっちり旅の事前準備している人と比べても、「ハンディキャップ」がなさそうだ。ここなら「平等に」スタートラインを切ることができる。よし、決めた。明日から、ここに行ってみよう

とにかくポジティブ思考(破天荒?)な性格なので、翌朝、松山空港から馬祖列島へ飛ぶフライトを、コンビニのイートインに座ったまま、その場で予約してしまったのだった。

本記事のコンテンツについて

馬祖列島の行き方や、現地滞在中のテクニックについては、本記事では触れない(別記事として、後日、作成予定)。

本記事では、馬祖列島の主要五島すべてを訪問してみて分かった、「魅力ポイント」と「困ったことポイント」のご紹介にフォーカスしようと思う。

馬祖列島に興味を持つほどの台湾旅行者であれば、旅慣れている方が多いと思うので、(旅の技術うんぬんよりは)現地の様子がよく伝わるように情報発信したい。

馬祖列島を魅力的にする15の理由とは?

馬祖列島の主要五島は、それぞれに、違った魅力がある。

島ごとに分割して、魅力を紹介する方法も検討したが、そうすると、「馬祖列島」全体像としての魅力が分かりづらくなってしまう。

以下では、五島をバラバラに区別せず、むしろ、五島まとめて一体感が出るように魅力をご紹介したい。

(なお、島の名前が知りたい方もいるかと思い、写真のキャプチャには、撮影地である島の名称を明記した)

見逃せない「ご当地グルメ」

シーフードが豊富。魚介類を使った炒め物、蒸し物、焼き物のラインナップが勢揃い。

おなじみ台湾フード、牡蠣の卵とじ「滑蛋蚵仔」はもちろんのこと……

「龍和閩東風味館」の滑蛋蚵仔(北竿島)

「龍和閩東風味館」の滑蛋蚵仔(北竿島)

魚の肉でつくられた麺「魚麵」の料理、ここでしか入手できないレアもの豆腐など、馬祖列島ならではの「ご当地フード」を賞味可能

「國利豆腐店」の豆腐(東莒島)

「國利豆腐店」の豆腐(東莒島)

「阿婆(弟虫)餅」の(弟虫)餅(南竿島)

「阿婆(弟虫)餅」の(弟虫)餅(南竿島)

「華美美食」の九萬蔥油餅(東莒島)

「華美美食」の九萬蔥油餅(東莒島)

「龍和閩東風味館」の什錦炒魚麵(北竿島)

「龍和閩東風味館」の什錦炒魚麵(北竿島)

「おひとりさま」にも嬉しい、定食セットが提供されている食堂もある。

こちらは、馬祖列島の「海の幸」がコンパクトに体験できる「風味套餐」セット330元。

「依嬤的店」の風味套餐(南竿島)

「依嬤的店」の風味套餐(南竿島)

扣肉飯(コンローファン)弁当を、お皿に盛りつけた「扣肉便富」、110元。

「觀海樓餐廳」の扣肉便富(西莒島)

「觀海樓餐廳」の扣肉便富(西莒島)

なお、馬祖列島には食堂の数そのものが少ないので、どこで食べてよいか分からない場合には、地元の方に尋ねてみるのが一番確実だ。

酒文化がバリバリ浸透しまくった「アルコール治外法権」

酒文化がいまいち盛り上がりに欠ける台湾を旅行していると、お酒を飲むとき、「後ろめたさ」のようなものを感じる。

ここ馬祖列島では、そういった【心配】は、一切ご無用。

台湾の領土でありながら、どこの飲食店でも、冷蔵庫を開ければビールが置いてあり、さらには、ご当地のお酒が造られているという「アルコール治外法権」エリアである。

冷蔵庫の上部に「啤酒(ビール)」の表示(東莒島)

冷蔵庫の上部に「啤酒(ビール)」の表示(東莒島)

昼から「呑んべぇ」(西莒島)

昼から「呑んべぇ」(西莒島)

馬祖の伝統的なお酒「東湧高粱酒」

馬祖の伝統的なお酒「東湧高粱酒」

馬祖の有名な「東湧高粱酒」は、ストレートで呑むのがオススメ。

かなりアルコール度が高いので、翌日以降の旅程に響かないよう、ペース配分を考えて呑むことをお忘れなく。

また、冬場は冷え込みが激しいことも影響してか、台湾本島でもおなじみ「麺線」に、なんと、お酒を入れるご当地フード「老酒麺線」も存在する。

「嘉宾餐厅」の老酒麺線(北竿島)

「嘉宾餐厅」の老酒麺線(北竿島)

酒を存分に楽しみたい場合、レンタルバイクだと勝手が悪い(飲酒後、運転できなくなる)ので、タクシーをチャーターすると良い。

なお、島内には、飲酒運転をしている島民がチラホラいるので、車やバイクが接近してきたら、距離を置くなど、常時注意したい。

「ご当地スイーツ」が楽しい

離島といえど、やはり南国。清涼系のスイーツは、島民にとって不可欠。

馬祖列島でしか入手できないレア豆腐を使った豆花や、個人商店のこだわりタップリのスイーツを楽しもう。

「歓歓氷店」の綜合牛奶冰(南竿島)

「歓歓氷店」の綜合牛奶冰(南竿島)

「國利豆腐店(東引分店)」の豆花(東引島)

「國利豆腐店(東引分店)」の豆花(東引島)

かき氷系メニューも、かなり充実。

台湾本島では見たことのない、「いちごジャムかき氷」。ほっぺの落ちる美味しさ。

「網際冰店」の、いちごジャムかき氷(東引島)

「網際冰店」の、いちごジャムかき氷(東引島)

お店では、いろんなメニューが用意されている。

店頭でじっくり、「品定めタイム」をエンジョイしたい。

「歓歓氷店」の芒果冰沙(南竿島)

「歓歓氷店」の芒果冰沙(南竿島)

「網際冰店」の黑糖剉冰​(東引島)

「網際冰店」の黑糖剉冰(東引島)

なお、馬祖列島には、スイーツ店そのものが少なく、主要なのは、以下の三軒くらいだと思う。

■馬祖列島のスイーツ店まとめ

  • 歓歓氷店(南竿島) …… 南竿鄉仁愛村16號
  • 網際冰店​(東引島) …… 東引鄉樂華村138號
  • 國利豆腐店東引分店(東引島) …… 東引鄉樂華村110號

インスタ映えスポットの「宝庫」

半径たった数キロの小さな島々で構成される馬祖列島。

台湾人でも、九割以上の人はここへ来たことがないし、生涯来ることもないだろう。

そんな「辺境」の馬祖列島にも、絶景があなたを待ち受けている。

木のトンネル「有容路」(西莒島)

木のトンネル「有容路」(西莒島)

木々で形成された巨大なトンネルは、まるで、ジブリ「となりのトトロ」の世界観である。

世界最大級に認定された「媽祖」の巨大な像が、島の人々の暮らしを見守っている様子も。

媽祖巨神像(南竿島)

媽祖巨神像(南竿島)

木のトンネル「有容路」(西莒島)

木のトンネル「有容路」(西莒島)

馬祖列島へ訪問する目的は様々だろうが、絶景を重視するのであれば、「東莒」と「東引」を中心に旅を設計したらいいと思う。

ほとんどの美しい風景は、これら二つの島に集中しているからだ。

海岸線(東莒島)

海岸線(東莒島)

馬祖滞在中の、唯一にして、ぜいたくな「悩み」を書くとすれば、絶景が続きすぎて、絶景を見ても感動しなくなることだろうか。

「東莒」と「東引」は、ぜひ、タクシーではなく、レンタルバイクで風を感じながら走りたい。

車では見過ごしてしまったり、侵入できないような道へ進むと、自分だけの「マイ絶景」が見つかるかも知れない。

本物の「古い街並み」が見られる

台湾本島では、「老街」どころか、観光客向けにリノベーションされてしまって、「新街」に生まれ変わってしまったスポットもある。

そんな中、ここ馬祖列島では、手つかずの「古い街並み」がちらほら残っており、往時の雰囲気を感じられるスポットがある。

古い街並み(北竿島)

古い街並み(北竿島)

古い街並み(北竿島)

古い街並み(北竿島)

古い街並み(西莒島)

古い街並み(西莒島)

こういった「古い街並み」を歩いていると、「ご当地」食堂と出くわすこともある。

食堂の数そのものは、馬祖列島では本当に少ないので、是非、その地で長らく愛されてきた味を、体験したい。

探検気分が味わえる「地底」観光スポットも充実

対岸の中国大陸まで、船で、たった30分という馬祖列島。

「国境」にあたる馬祖列島には、軍隊が常駐。

近年では、台湾政府が、馬祖列島を「観光地」としてアピールしていることもあり、かつて軍施設であった地下「坑道」が、今日では「観光資源」として活用されている。

「安東坑道」では、434ステップの階段(以下写真の左側)か、30度の傾斜坂(以下写真の右側)を選ぶことができる。

「安東坑道」(東引島)

「安東坑道」(東引島)

階段、傾斜坂のどちらを選んでもけっきょくシンドイので、少しでもラクな階段を選ぼう。

地下深くへ進み歩んでいくと、地上では得られない「非日常的体験」が待ち受けている。

かつての軍施設が、観光資源に(東引島)

かつての軍施設が、観光資源に(東引島)

「北海坑道」(南竿島)

「北海坑道」(南竿島)

「北海坑道」では、水面が、まるで鏡のように洞窟を上下対象に照らし出している。

まるで、トンネルが続いているような風景である。

「北海坑道」(南竿島)

「北海坑道」(南竿島)

軍設備として使われていたときは、ここに船が隠されていたという。

絶景のツーリングコース

馬祖列島へ来たからには、やはり、島内をレンタルバイクで巡りたいところ。

タクシーを利用するより安く、バスを利用するより自在に、島を旅する「自由」が得られる。

どこまでも続く道(西莒島)

どこまでも続く道(西莒島)

アジ吉は、日本ではバイクに乗る習慣がなかったけれど、レンタルバイクの運転は簡単なので、すぐに慣れることができた。

ゆっくり運転すれば安全だし、風景をゆっくりと味わう精神的ゆとりが持てる。

丘からの眺め(東莒島)

丘からの眺め(東莒島)

坂道もラクラク(東莒島)

坂道もラクラク(東莒島)

タクシーだと、美しい風景と出会っても、運転手に逐一停車してもらうのに気が引けてしまうかも知れない。

その分、レンタルバイクであれば、誰にも気兼ねすることなく「絶景」スポットで停車できるし、島を二周か三周して、気に入ったスポットを、朝夕に訪問する(早朝と夕暮れでは、同じ景色でも、雰囲気が違う)という楽しみ方もできるだろう。

気分爽快の眺め(東莒島)

気分爽快の眺め(東莒島)

ちなみに、国際運転免許を求められる業者や、免許提示すら求められない業者など、【利用の流れ】は本当ばらばらである。

レンタル料はおおむね統一されており、以下の通り。

■島ごとのレンタルバイク料金

  • 南竿 …… 500元(一日)
  • 北竿 …… 500元(一日)
  • 東莒 …… 300元(半日)
  • 西莒 …… 300元(半日)
  • 東引 …… 400元(一日)

ガソリン代は含まれている返却時、満タンにする必要もない

万一、レンタルバイクを受け取ったとき、すでにガソリンが切れかけていたら、ガソリン代を立て替えておいたら、のちほど清算してもらえるはずなので、事前に確認しておこう。

また、返却時は、鍵を挿したまま、借りた場所に放置するというスタイルが多い。

盗まれる心配はないのかと尋ねてみると、「バイクは島からは出られないからね」と笑って返す島人の、あっけらかんとした様子が印象に残っている。

多種多様なキャラの廟めぐり

ありし「最盛期」を思わせるかのように、島内には、廟が多数建てられている。

「廟を建てられる」ということは、集落の人口や資金が、一定水準まで豊かになったということを裏付けるバロメータでもある。

馬祖列島には、「現役」の廟が多数あると同時に、廃墟寸前の廟も見られる。人々が去り、集落が廃れても、廟は残ったのだろう。

一つひとつ、キャラの異なる廟を観てまわるのも、楽しいアクティビティである。

坂里天后宮(北竿島)

坂里天后宮(北竿島)

まるで「レゴブロック」で作られたかと思うような、かわいらしい廟。

すっかり風化が進んでしまい、数十年後には崩壊してしまっているかもしれない廟(のような建物)。

忠靈堂(東引島)

忠靈堂(東引島)

まるで、「顔」に見える廟もある。

牛峰境(南竿島)

牛峰境(南竿島)

台湾版「お遍路」だと思って、馬祖列島にある廟を観てまわる旅なんて、どうだろうか。

道路がかなり整備されている

国境の島、かつ、軍隊の島だけあって、さすがに道路が整理されている。

離島にありがちな、雑草だらけの道で、旅人が不便に感じることはない。

整備された道路(北竿島)

整備された道路(北竿島)

整備された道路(西莒島)

整備された道路(西莒島)

整備された道路(南竿島)

整備された道路(南竿島)

ただし、坂道が非常に多いので、自転車や徒歩で島内を移動することは、非現実的だと思った方がよい。

なお、島内には、非常に数少ないが、「信号」が設置されていることもある。

カウントダウン方式の「信号」

カウントダウン方式の「信号」

「信号」と言っても、歩行者と車両のものもではない。車道の幅が狭く、「車両同士」がすれ違えないために設置されたカウントダウン方式のものである。

レンタルバイクに乗っているとき、島内でこれを見つけたときには、注意しよう。

吸い込まれるような「青」

沖縄ファンの間では「波照間ブルー」が有名だが、台湾ファンの間で、同じように、「馬祖ブルー」という表現があっても良いかも知れない。

そう感じたほど、ここ馬祖列島の「青さ」は格別のものであった。

人生最大級に青い空(西莒島)

人生最大級に青い空(西莒島)

じっと見ていると、空に吸い込まれていきそうな感覚になる。

白く塗装された灯台は、青い海、青い空をバックにすると、そのコントラストから「台湾のギリシャ」と称されることもあるという。

台湾のギリシア 1(東引島)

台湾のギリシア 1(東引島)

台湾のギリシア 3(東引島)

台湾のギリシア 3(東引島)

台湾のギリシア 2(東引島)

台湾のギリシア 2(東引島)

台湾のギリシア 4(東引島)

台湾のギリシア 4(東引島)

たしかに、天候に恵まれるかどうかという問題もある。

見れたときの感動はひとしおなので、是非、「馬祖ブルー」を目にするため、馬祖列島への訪問を計画されてはいかがだろうか。

吸い込まれる青さ(西莒島)

吸い込まれる青さ(西莒島)

この「青さ」を見ると、日常の悩みがちっぽけなものに思えて、きっと心身ともにリフレッシュできるはずである。

けっこう都会? セブンイレブンも完備。島によってはスタバも?

島には、コンビニも営業。

店舗によっては、朝6時から深夜0時までという「時間制限」つきではあるが、品揃えなどは台湾本島と同一であり、島旅では大変貴重な「調達スポット」である。

集落のデザインに合わせたセブンイレブン(北竿島)

集落のデザインに合わせたセブンイレブン(北竿島)

街並みに溶け込むよう、「ご当地」仕様にカスタマイズされた外装の店舗もある。

馬祖列島には、片手で数えられるほどのコンビニしかないので、買うかどうか迷ったときには、その場でゲットすることをオススメしたい。次、いつコンビニが出没するか、読みにくいので。

セブンイレブン(東引島)

セブンイレブン(東引島)

セブンイレブン(南竿島)

セブンイレブン(南竿島)

セブンイレブン(北竿島)

セブンイレブン(北竿島)

馬祖列島でも一番にぎわった「南竿」限定ではあるが、スターバックスの店舗も。

スターバックス(南竿島)

スターバックス(南竿島)

台湾最北端のカフェで、炎天下を逃れ、しばし休憩するのも一考の価値アリ。

安上がりな島旅ができてしまう

馬祖列島の旅は、地理的にも近い、沖縄先島諸島の「八重山離島めぐり」と似ている。

離島同士が比較的近いため、日帰りで訪問できる離島もある。

船のきっぷ(南竿島⇔北竿島)

船のきっぷ(南竿島⇔北竿島)

船のきっぷが、かなり割安という点は、嬉しいポイント。

片道千円ちょっとで、いろんな島を訪問できるから、自分だけの「オリジナリティ」に満ちた台湾旅行が完成するに違いない。

中国がかなり高確率で見える

台湾本島よりも、中国大陸からのほうが近い、馬祖列島。

ある程度曇っていても、対岸の中国を見えることができる。与那国島(日本)から台湾は、年に数回しか見られないことを思うと、雲泥の差である。

「対岸」にはすぐ、中国大陸が迫る

「対岸」にはすぐ、中国大陸が迫る

特別な望遠鏡を使わなくとも、視力の良い人なら、中国の建物までハッキリ見ることができるだろう。

気分に応じて、空・海、使い分けられるアクセス

馬祖列島へは、空と海のアクセスが可能であり、気分に応じて、使い分けたい。

時間があれば、片道(往路or復路)は試したいのが、海のアクセス(フェリー)。

フェリー「臺馬號」。台湾本島と馬祖列島を十時間で結ぶ

フェリー「臺馬號」。台湾本島と馬祖列島を十時間で結ぶ

馬祖列島発・基隆着だと、昼間の船旅になる。島々の風景が、はっきり見られる。

逆路(基隆発・馬祖列島着)だと、夜間の船旅。宿泊費の節約になる。運が良ければ、星空が見えるだろう。

昼・夜、どちらのムードで船旅を楽しみたいかに応じてアクセス手段を選ぶというのも、一つのアイデアだ。

船内のエレベータ

船内のエレベータ

寝台もある

寝台もある

カウンター席

カウンター席

なお、船旅にするのは片道だけで十分だと思う。

十時間もの移動を、海上で過ごすことは、優雅に思えるかも知れないが、昭和の日本で活躍していた「老船」であることをお忘れなく。

電光に「昭和」の面影

電光に「昭和」の面影

自動販売機は故障中

自動販売機は故障中

あくまでも、ボロボロのフェリー、必要最低限といった感じである。

大きい船体ではあるが、天候によっては、かなり揺れることもある。

甲板に出る

甲板に出る

飛行機だと一時間の距離を、あえて十時間かけ、船で移動することで得られる体験もある。

「すっぴん」の人々とのやりとりが楽しい

そして、馬祖列島の魅力を語る上で忘れることができないのは、あえて最後に持ってきたけれど、「島の人々」。

台湾本島の人々も親切だけれど、馬祖列島の人々の親切さには、「着飾らなさ」がある------言い方を変えると、感情表現が「すっぴん」なのだ。

英語で助けてくれたオバサン

英語で助けてくれたオバサン

台所を「取材」させてくれた食堂オバサン

台所を「取材」させてくれた食堂オバサン

島のことを教えてくれたバイク屋ニイサン

島のことを教えてくれたバイク屋ニイサン

民宿、食堂、バイク屋、……いろいろな場所で馬祖列島の人々と接した。

その中で感じたのは、彼ら彼女ら(特に年配者)は、機嫌が悪いときは、外国人観光客が相手だろうと構わず、機嫌の悪さを表面に出す

ある日、虫の居所が悪いタイミングで話しかけてしまったのか、地元のオジサンに、中国語から大きく異なったアクセントの言語で、理由も分からないまま、ガミガミ叱られたこともあった。

アジ吉
外国人観光客で、右も左も分かっていないから、もっとニコッと、優しくしてくれたらいいのに……

そんなことを感じたりもしたが、たいてい、そういう人たちって、外国人観光客だけでなく、自分の島で暮らしている同郷の人々を相手にするときも、同じように接しているのだろうから、あまり、気にしてはいけない……って言うか、気にしたら負け

馬祖列島の人々は、感情表現が素直な分、親切にしてくれる人と出会うと、本当によくしていただいた

  • たまたまチェックインした宿が、日本語も英語も通じずに困っていたとき、(自分の宿の客じゃないのに)英語で助け舟を出してくれた、隣の宿のオバサン
  • 食堂で食べているとき、台所の様子を一枚撮ろうとしたら、アジ吉の手を引っ張って台所の中へ導き、写真撮影のみならず、調理の方法まで実演してくれたオバサン
  • アテにしていたGoogle Mapsが正常動作せずに困っていたら、その様子を察して、道順を丁寧に案内してくれたバイク屋のニイサン

馬祖列島の滞在中、親切にしていただいた思い出を振り返ると、キリがない。

大多数の人々は、非常にフレンドリで、気持ちのよい人々なので、身構えなくても良いと思う。

馬祖列島の困ったところ

魅力的なことばかり語ると、記事内容として偏ってしまう。

せっかくなので、馬祖列島の主要な五つの島すべて(南竿・北竿・東莒・西莒・東引)を訪問したからこそ可能な、馬祖列島「困ったところ」レビューもしたい。

Google Mapsが正常動作しない島もある

オススメは、Wi-Fi環境のあるときに、島の地図をGoogle Mapsで表示させておくこと。

これだと、オフライン環境になっても、地図の表示をすることは可能なので、大変有用な「ナビゲーションツール」となるだろう。

馬祖列島で、この方法が通用しなかったのは「東莒」と「西莒」

「現在位置」のマークが、海の上に表示されてしまい、自分がどこに居るか分からないという、変わった現象が起きた。

幸い、島のサイズが小さいので、大して困らなかったが、「東莒」は枝分かれの道が多いので、Google Mapsがあれば、ずいぶん助かったに違いない。

飲食店の分布が特定集落に偏っている

朝市や夜市、自助餐などの「飲食インフラ」が発達した台湾本島では考えられないが、馬祖列島には、外食文化がほとんどない

馬祖列島では、集落によっては、レストランが一軒もない村もある

島の観光ルートや宿泊地を決める際には、レストランがある集落を、どういうタイミング(順番)で訪問するかも、結構重要な要素。具体的には、昼食や夕食の時間帯には、レストランがある集落を通り過ぎるような【ルート設定】が望ましい

参考情報として、レストランの多い【位置情報】をリストとしてまとめた。

■解決のヒント

以下いずれも、特定のレストランやホテルの住所であるが、コピー・ペーストをして、まずはGoogle Mapsで検索をして欲しい。

各島において、飲食店の最も密集した「中心地」的な位置情報となっている。周辺には、徒歩五分以内で、複数の飲食店を見つけられる。

  • 南竿 …… 南竿鄉福沃路80號(素食園)、もしくは、南竿鄉馬祖村3鄰66號(比薩大王)
  • 北竿 …… 北竿鄉中山路193號(7-Eleven)
  • 東莒 …… 莒光鄉大坪村28號(華美美食)
  • 西莒 …… 莒光鄉青帆村40號(觀海樓餐廳)
  • 東引 …… 東引鄉樂華村69號(東引郵局)

このエリアをはずすと、飲食店は「基本的にない」と思っておいた方が良い。

飲食店を考慮した【ルート設定】だと支障が出る場合は、宿で食事(朝食or夕食)の手配をしておく、もしくは、弁当を調達しておくなどの「事前準備」をしておきたい。

天候の影響を受けやすい交通アクセス

台湾本島から馬祖列島へのアクセスは、飛行機(松山空港)、もしくはフェリー(基隆)のみ。

天候が悪い場合は、両方が欠便となり、島へ入れなくなったり、島から出られなくなったりするケースがある。短期旅行の場合には、日本への帰国便に影響する可能性も出てくる。

以下のような「対策」を取ると、リスクは低減できると思う。

■解決のヒント

  • 少し長め(一週間ていど)の台湾旅行を計画し、馬祖列島の訪問を、最初の三日間ほどに持ってくる。後半の四日間は、台湾本島の観光とし、万が一、馬祖列島で欠便が生じたときに「予備日」として使えるような旅デザインとする
  • 馬祖列島で、空港のある島は「南竿」と「北竿」の二島だけ。このうち、フライト本数の多い島は「南竿」。島めぐりの順番を決める際、なるべく、旅の軸足を「南竿」に置くようにし、それ以外の島へは日帰りで訪問。このように配慮するだけでも、欠便リスクを減らせる
  • 天候が悪い場合は、馬祖列島への訪問を(次回の台湾旅行へ)見送ることを想定して、台湾旅行の旅プランを立てる。ホテルの事前予約、フライトの事前予約はせず、台湾入国後、現地の天候を見てから馬祖列島行きを最終決定する

言葉が通じないシーン多数

馬祖列島に入って驚いたのは、あまりにも外国語が通用しないことである。

日本語は絶望的だと思っておいた方がよいし、英語でも、集落のホテルを歩き回って、ようやく英語が通じる「一軒」が見つかるという程度ある。

それでも、たとえ中国語ができなくても、馬祖列島をあきらめる「理由」にはならない。

■解決のヒント

  • 筆談が使える。日本語と中国語では、共通の意味を持つ漢字が多いことを利用し、紙とペンを持って、どんどんコミュニケーションしよう。苦労もあるが、意思疎通に成功したとき、お互い気分がすっきりするときの「爽快感」は、味わう価値ありだ
  • Google翻訳が、そこそこ使える。主語や述語を省略しない、簡単な単語を使うなど「教科書的」な日本語を入力すると、相手に伝わる「中国語」のアウトプットが得られる可能性がアップする
  • 空港やフェリーターミナルで、日本語パンフレット『馬祖自由旅行ガイド』が無料配布されている。馬祖列島について、ちゃんとした観光ガイドブックが存在しない中、観光ガイドブック以上に詳しい、貴重な資料。主要な五島(南竿・北竿・東莒・西莒・東引)すべてがカバーされている

中国語ができない旅人にも、馬祖列島の人々は親切。

日本人はほとんどやって来ないこともあり、島人が「よってたかって」助けにきてくれることだろう。

翻訳アプリで説明してくれる地元の人々

翻訳アプリで説明してくれる地元の人々

言葉が通じないことは不便ではあるが、現代人が「便利さ」によって失った、ゆったりとした時間の流れや、地元の人々との触れ合いを提供してくれるという側面にも目を向けたい。

ホテルの予約が難しい

Booking.comなどのアプリでも予約できるホテルはあるが、ごく一部のみ。

アプリ上では、島全体で「空室なし」となっていても、実際に船で訪問してみたら、難なく見つかるということもあった。

以下のような方法で宿を探すのが、現実的であり、メリットが多いと思う。

■解決のヒント

  • 泊まった宿に、次の目的地の宿を紹介してもらう。知人の宿を紹介してくれることもある。人づてで紹介してもらうことのメリットは、信頼できる宿を簡単に見つけられる点や、こちらの予算を伝えておくと、値引きなどの「調整」に応じてもらえる可能性が増える点にある
  • 島に到着後、空港や、フェリーターミナルの観光情報カウンターで、宿を斡旋してもらう。送迎に来てもらうように交渉すると、宿までのタクシー代を節約することもできる。また、滞在したい集落を選びやすいのも、この手配方法のメリットである
  • (もし台湾人の知合いがいれば)台湾人用の旅行情報サイトから、宿の連絡先(メールアドレス)を入手してもらい、連絡をとってみよう。Google翻訳を使えば、なんとでもなる。この手配方法のメリットは、馬祖列島へ入る前に宿を確保できるという「安心感」が得られることにある

まとめ:【踏ん切り】がつきにくい高ハードルの旅だからこそ、自分の背中を押す【思い切り】を

以上、駆け足ではあるが、魅力的なポイント、困ったポイントの両面から、馬祖列島について紹介させていただいた。

「困ったポイント」を読んでみて、「馬祖列島はやっぱり、自分にはハードルが高い」と感じた方もいらっしゃるかと思う。

たしかに、普通の日本人観光客がするような「台湾旅行」とは異質であるし、難易度が高くなることも否定はできない。それでもなお、馬祖列島への訪問を是非とも検討いただきたい。

「はじめに」で記述したように、本記事を執筆したアジ吉自身、まさか自分が馬祖列島を訪問するなんて、直前まで(フライト出発時刻の数時間前まで)思っていなかったのである。それでも、島人に助けてもらうことができ、馬祖列島を満喫することができた。

【踏ん切り】がつきにくい内容の旅であるからこそ、自分の背中を押す【思い切り】が必要だと言い聞かせ、一人でも多くの読者の方が「英断」されることを願ってやまない。

どうせ訪問するなら、観光客が押し寄せる前に、行ってしまおう!

(おしまい)

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Ajikichi

「美味しくなければ旅じゃない」が口癖。旨いものを求め、約三十か国を食べ歩く中で、台湾・ベトナムが誇る「感動的食文化」との運命的出会いを果たす。毎年、十回ほど「外食」と称して渡航。 専門は台湾とベトナムだが、「副業」として、東南アジア各地も行脚。美味しいもの、おもしろいもの探しには、余念も妥協もない。

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