似て非なる日台UFOキャッチャー事情。個性の強さでは、台式にぜったい勝てない日式
台湾のあちこちで見かけるUFOキャッチャー専門店。
「専門店」というところがミソで、本当に、UFOキャッチャーだけしか置いてないのである。ゲームセンターの一角に、UFOキャッチャー「コーナー」がちょこんと設けられる程度の日本とは、チカラの入れようが違う。
風水的な意味合いが込められているのか、あるいは、クレーン車の「建機」をイメージしているのか、理由は定かではないが、台のほとんどが「黄色」である点も興味深い。
ちなみに、遊び方は日本と一緒だが、異なる点もある。一例としては、台湾のUFOキャッチャーには「上限金額」が設定されており、それを超えると、必ずゲットできる仕組みも用意されている。

風水の影響か、台湾のUFOキャッチャーは黄色以外、見たことがない
しかし、何といっても一番面白いのは、台湾UFOキャッチャーが、まるで「アパート」のように、毎月数万円の【家賃】を払って【間借り】する方式となっており、台ごとにオーナーが別々なところだ。
したがって、中に入ってる景品も、オーナーのセンスがダイレクトに反映され、見事バラバラ。中には、仏像っぽいオブジェが入ってたりする「バチアタリ的な自由さ」あたりが、じつに台湾らしくて、アジ吉は大好きだ。

台湾UFOキャッチャーは、オーナーによって、中身も様々。仏像が入っている例
台湾旅行の際は、たとえ自分でプレイするつもりがなくとも、UFOキャッチャーの「景品」をウォッチすることをオススメしたい。思いがけぬ景品が入っており、二度見、三度見することウケアイである。
副収入をキャッチ? 「副業」としても熱い視線を受ける、ゼッタイ儲かる?ビジネス
初任給が十万円程度とされる台湾。UFOキャッチャーは、魅力ある「副業」として熱い視線を向けられている。
事実、台湾の街を歩いていると、コンビニよりもUFOキャッチャーの数が多いような気もするくらい、至る所に開店している。それでも、品物を補充するおにいさんが忙しそうに動き回っているあたり、まだまだ需要に供給が追いついていないという印象も受けるほどである。

オーナーの「好み」に応じて、中身を補充
友人(台湾人)に聞いたところ、UFOキャッチャー「ビジネス」で赤字になる可能性はほぼゼロに等しく、日本円にして毎月五千円くらいのプチ収入は手堅いそうな。
中には、複数台の「オーナー」となり、普通に会社員をやるのがバカバカしくなるくらいの収入を得るツワモノも珍しくないとか。
日本で馬車馬のように働いていることが悲しくなる話だけれど、海外では、驚くほど素朴なビジネスから、けっこうホクホクしている人たちがいるという事例のご紹介。