台湾とベトナムのグルメ紀行文|アジアの放浪的旅行記

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台北の穴場イベント「艋舺青山王祭典」|台北随一の下町が「超下町」になる一日

投稿日:2017年12月9日 更新日:

師走の台北へ

激混みする、師走の桃園空港

激混みする、師走の桃園空港

忘れかけていたが、半年ほど前に航空券セールがあり、台北ゆきをポチっておいた

その搭乗日がやってきたのは、師走のあわただしい週末

桃園空港へ降り立つと、入国審査カウンターには、これまで見たことがない長蛇の列

普通に並べば一時間は軽く過ぎるだろうが、こんなとき「常客証」を持っていれば、大助かり。年間三回以上、台湾を訪問する観光客へ発行される、いわば「特権パス」のような公的書類。特別カウンターがあり、待ち時間ほぼゼロで入国手続きしてもらえる。

入国審査後、空港の Wi-Fi を使って、台湾人の友人へ連絡

アジ吉
実は、いま、台北まで来てるよ! 時間があればメシ食わん?

マジ!? あいかわらず破天荒やね、アジ吉。。。とりあえず、龍山寺で
友人

アジ吉
ラジャー!

待ち合わせ場所の龍山寺エリアでは、ハイレベルな台湾グルメが大充実

友人が選んだ、「絶品の一軒」とは?

一鑫鵝肉|龍山寺ちかくのガチョウ肉専門店

「一鑫鵝肉」のめじるし。漢字の店名は、隠れて見えない

「一鑫鵝肉」のめじるし。漢字の店名は、隠れて見えない

友人と合流したのは、龍山寺ちかくにあるガチョウ肉レストラン「一鑫鵝肉」

いつ行っても、同じメンツで切り盛りしている、アットホームな雰囲気。

アジ吉
「金」が三つも入ってるって、すごい店名

ここでナゾナゾ。「金」が三つで、「新しい」という意味になる。その理由とは?
友人

アジ吉

まず、「鑫」も「新」も、中国語ではシンと発音するよ。それに、お「金」がたくさんあったら、「新」しい洋服をたくさん買えるよね
友人

アジ吉
ほぉえ〜、なるほろ…(後半のやつは、ちょっとコジツケっぽいけど、まぁいいか)

それにしてもここ、料理のクオリティは抜群なのだが、ほんとうに商売っ気がない

高めの肉料理を注文すると、わざわざ「これは三百元もするけど、大丈夫?」とテーブルまで確認しに来るし、肉ばかり頼んでいると「栄養がかたよるよ!」と、ヘルシーな一品料理をすすめてくれたりする。

面白いのは、お店の名前が、客の見える場所には書かれていないこと。

よく探せば見つかるかも知れないが、この「一鑫鵝肉」という店名も、わざわざインターネットを使って調べたくらいだ。

ここに限らず、台湾では、店名がデカデカと看板でかかげられるようなことは少ない。むしろ、ほんとうに店名がないレストランの方がふつうである。

台湾の人々は、オーナーの顔で店を覚えているのだろうか。

豚肉のツマミ。ビールと最高にマッチしており、毎日でも食べたい一品

豚肉のツマミ。ビールと最高にマッチしており、毎日でも食べたい一品

ガチョウ肉。表面がコリコリして、中は柔らかく、大変美味

ガチョウ肉。表面がコリコリして、中は柔らかく、大変美味

アサリくらいのサイズがある「でかシジミ」。我が人生でも最高峰の酒のツマミ

アサリくらいのサイズがある「でかシジミ」。我が人生でも最高峰の酒のツマミ

新鮮でコリコリ歯ごたえ、絶品イカさしみ

新鮮でコリコリ歯ごたえ、絶品イカさしみ

絶品グルメを目の前に、箸も、話も、ビールも、ノンストップ

ビール文化が一般的ではない台湾ではめずらしく、店内でビールも販売されている

台湾は日本の半額以下でビールが飲めるから、倍、飲んじゃう

台湾は日本の半額以下でビールが飲めるから、倍、飲んじゃう

アジ吉
いやぁ、肉も酒も、ほんまウマい。これだけでも、台湾旅行もう満足や。日本に帰ってもいい気分なり〜

え。。。満足するの、早すぎね?
友人

アジ吉
たしかに。。。

それはそうと、アジ吉、いいタイミングでやって来たね。いま、台北三大祭りのひとつ「艋舺青山王祭典」があるよ。アジ吉なら、興味あるんじゃね?
友人

アジ吉
それや、それ。ぜひぜひ連れてって!

となりのテーブルでは、ワイン一箱をがっつり持ち込むニーさんたち

となりのテーブルでは、ワイン一箱をがっつり持ち込むニーさんたち

さくっと観光ターゲットが決まったとき、となりのテーブルでは、ワイン一箱をがっつり持ち込むニーさんたちの姿が。

台湾の飲食店は、持ち込みについて、かなり寛容

隣の店で買った飲食物を持ち込んでも、怒られたことがない。

人情味あふれるレストランを後にし、いよいよ向かう「艋舺青山王祭典」。台北三大祭りにカウントされる、由緒正しい伝統イベントの雰囲気とは?

青山宮|台北のかくれた名刹

気づかぬ間にスルーしてしまいそうな存在感の「青山宮」も、この日はおおいに賑わう

気づかぬ間にスルーしてしまいそうな存在感の「青山宮」、この日はおおいに賑わう

ここが「青山宮」だよ
友人

アジ吉
龍山寺には何度も行ったことがあるけど、そこから徒歩五分に、こんな場所があったとは…

正面向かって、ドアが二つあるけれど、右から入って左から出るのが、台湾の廟や寺における一般常識マナーだよ
友人

アジ吉
なんで、右から入る必要があるん?

人に取り付く悪い霊は、「神聖な場所には入れないから…」と、(人といっしょに)廟の中に入るのをギブアップするんだ。中に入った人が出てくるまで、ずっと右側のドアで待ち続けるんだよ。だから、左側のドアから出て行ったら、悪い霊に気づかれることなく、悪い霊を置いていくことができるのさ
友人

外国から来客があったとき、いったい、どれくらい日本のことを詳しく説明できるか、自信はない

この友人、ほんとうに感心するほど物知りであり、プロの観光ガイドになったほうが良いんじゃないかと思うほど、どんな質問をしても、よどみなく解説してくれる。

もっと自分の国について勉強しないとと、こういうときは改心するのだが、日本に帰ったら、「頭がお花畑」ぱっぱらぱーに戻るアジ吉であった。

巨大マユゲの神様(青山宮)

巨大マユゲの神様(青山宮)

巨大ヒゲの神様(青山宮)

巨大ヒゲの神様(青山宮)

インドの神様ほどではないが、台湾の神様は、「ビジュアル重視」系

見ているだけでも、おもしろい。

カメと麺による、「長寿」のシンボル(青山宮)

カメと麺による、「長寿」のシンボル(青山宮)

これ、なにか分かる?
友人

アジ吉
カメ? よく見ると、麺でできてる…

そう。カメは「長寿」の象徴。そして、麺は(長くて切れないから)これも「長寿」の象徴。二重の意味で、おめでたいんだよ
友人

アジ吉
ほぉぇ〜

「青山宮」だけでも見応え十分だが、本日の肝心なターゲット「艋舺青山王祭典」そのものは、まだ楽しんでいない。年一回しか開催されないため、このイベントへたまたま遭遇できる「ラッキー」な観光客は、そう多くはない。

インターネットでも、ほとんど情報が見当たらない、地元密着型、ディープイベントの雰囲気とは?

艋舺青山王祭典|テーマパークばりにカラフルな色彩の仏教系イベント

この「青山宮」を中心会場として、年に一回、地元っ子総勢でひらかれるのが「艋舺青山王祭典」。

台北イチの下町が、一年で最も下町らしくなる一日だと思う。

サイケデリックな色使い。もはやテーマパーク、自由すぎる台湾

サイケデリックな色使い。もはやテーマパーク、自由すぎる台湾

ピンク色の光を放つ祭壇

ピンク色の光を放つ祭壇

仏教系のイベントといえどド派手に盛り上げるのが、台湾方式。

クリスマスシーズンのディズニーランドや USJ と、エエとこ勝負するかも知れない。

豪華ラーメンをゲットせよ!

なにやら人の列ができている…

なにやら人の列ができている…

みんな同じかっこうをしてラーメンをすすっていた

みんな同じかっこうをしてラーメンをすすっていた

ちょっと先へあるくと、なにやら、人の行列が。

周囲の人たちは、皆、美味しそうなラーメン(みたいな麺料理)を手にしている。

アジ吉
それ、うまそうだな、教えてくれ。オラにもくれ

あそこでゲットできるだス
通りすがりの人

通りすがりの人が指差す方向をみると、なんと、炊き出しサービスのカウンターを発見!

どうやら無料っぽくて、「レジ」みたいなものが見当たらず、次々と料理をゲットするひとびと。

太っ腹!!! 無料での炊き出しサービスが

太っ腹!!! 無料での炊き出しサービスが

大量に調理されたストックも、どんどん減り、すぐに鍋の底がみえる

大量に調理されたストックも、どんどん減り、すぐに鍋の底がみえる

「鍋リレー」で、つぎつぎと補給されるストック

「鍋リレー」で、つぎつぎと補給されるストック

もちろん、大急ぎで行列に参加するアジ吉。

急ピッチで配布されていくので、あっという間に、自分の順番がやってきた。

無料とは思えないクオリティの、具沢山ラーメン

無料とは思えないクオリティの、具沢山ラーメン

念願の、マイラーメンをゲット。

具がゴロゴロ、ふんだんに使われており、とても無料とは思えないクオリティ(もちろん、美味しい)。

あまりにもおいしいので、食べながら「二杯目」の行列に加わる台湾の人々

あまりにもおいしいので、食べながら「二杯目」の行列に加わる台湾の人々

よく観察してみると、皆、いま手にしている器を空っぽにする前に、食べながら並んで、「二杯目」に向けてスタンバッてるではないか。

これはすごいテクニックだと感心し、思わずマネする、アジ吉。

アジ吉
こんなにおいしいのに無料だなんて。。。台湾永住したい!

無料なのは、今日だけだよ
友人

チャルメラのような音色をした笛を吹き散らかしながら行進

チャルメラのような音色をした笛を吹き散らかしながら行進

立ち食いラーメンをたのしむかたわら、すぐ目の前を、パレード隊員たちが、中華風の音楽を奏でながら練り歩いていく。

爆竹が何度も点火され、街一帯が、今日一日だけは「無礼講」の様相。

爆竹サウンドあり、再生には注意!!

「艋舺青山王祭典」を体験して…

青山宮そのものは、こじんまりとした廟だが、「艋舺青山王祭典」はビッグな盛り上がり

地元民の生活にすっかり溶けこみ、観光客に注目もされないような、ひっそりとした立地の「青山宮」。この日ばかりは、すぐ近所にあり、誰もが知っている「龍山寺」をさしおいて、主役をひとりじめするのだろう。

ただ、祭りの担い手が、けっこう高齢化しているのは気になった。

この祭りの光景がいつまで見られるかは、時間の問題かも知れない。

そういう一抹の、寂しさのような感情を味わいながら、会場を後にしたのであった。

(おしまい)

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Ajikichi

「美味しくなければ旅じゃない」が口癖。旨いものを求め、約三十か国を食べ歩く中で、台湾・ベトナムが誇る「感動的食文化」との運命的出会いを果たす。毎年、十回ほど「外食」と称して渡航。 専門は台湾とベトナムだが、「副業」として、東南アジア各地も行脚。美味しいもの、おもしろいもの探しには、余念も妥協もない。

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