台北

廟の中で、めくるめく美食。台湾小吃からビール、スイーツまで全部そろう、食の「極楽浄土」

投稿日:2018年6月6日 更新日:

台湾B級グルメのテーマパークと言ってもよい「慈聖宮」。境内に、めくるめくる飲食店

朝イチバンに「阿角紅燒肉」での「第一あさごはん」を済ませたアジ吉。

そちらでの食レポートは、別記事として作成したので、是非チェックいただきたい。

よく出汁を吸う麺
台北トップレベルの紅燒肉専門店は、ツンデレ接客スタイル? 麺料理が最高の味だった話

目次1 市場の商店に埋もれるように、ひっそりと店を構える人気店2 放置プレイかと思ったら、バッチリ覚えてくれている「ツンデレ」接客スタイル3 平たくて表面積の大きい麺にしみ込む、最高のあっさりスープ 市場の商店に埋もれるように、ひっそりと店 ...

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第二、第三の「あさごはん」ハシゴ先をもとめ、「阿角紅燒肉」から数分と歩かない距離にある「慈聖宮」へやって来た。

台湾B級グルメのテーマパークと言ってもさしつかえないほど、敷地内に飲食店がゴロゴロ開店営業する廟があるというのだ。

「慈聖宮」の門

「慈聖宮」の門

こちらが「慈聖宮」

左右両脇に、飲食店が営業しており、台湾グルメ愛好家としては、到着早々、気分がアガる

写真中央が「慈聖宮」

写真中央が「慈聖宮」

なお、廟内の飲食店は、控えめにカウントしても、七〜八店は下らない

店ごとの料理ジャンルも、ほどよく分散されており、まさに「小吃フードコート」さながらの雰囲気

「慈聖宮」フードコート 1

「慈聖宮」フードコート 1

「慈聖宮」フードコート 2

「慈聖宮」フードコート 2

お気に入りの「一軒」で料理オーダーしたら、廟内のテーブルへ。

店ごとにテーブルの「所有権」が決まっており、テーブルの上には、店名が明記されている。

店名の書かれたテーブルを選ぼう

店名の書かれたテーブルを選ぼう

基本、料理をオーダーした店のテーブルに座ることになる。

混雑しているときは、発想の順序を逆にしてテーブルを確保してから、その店の料理を注文した方がスムーズにいくと思う。

テーブルは、すぐ満席になってしまう

テーブルは、すぐ満席になってしまう

日本だと、お寺や神社の真ん前で、テーブルを広げて、ガッツリ食事をするなんて、あまり聞いたことがない

その異文化体験も含めて、ここでの食事は特別な思い出になるだろう。

廟の前で、神様に見守られながら「お食事」タイム

廟の前で、神様に見守られながら「お食事」タイム

今日はここで、胃スペースの許すかぎりにおいて、ここでB級グルメをハシゴしまくろうと思う。

「肉粥」|まちがって口にした唐辛子も、あっという間に「消火活動」。優しい味のお粥

朝は優しい味からスタートさせたい

そう考えてやってきたお店は、その名もズバリ「肉粥」

店名は、ズバリ「肉粥」

店名は、ズバリ「肉粥」

店頭には、女将の似顔絵が彫刻された看板がつり下げられている。

女将の似顔絵つきの看板

女将の似顔絵つきの看板

店先では、彫刻の似顔絵そっくりな女将が、商売に精を出している。

似顔絵そっくりの女将が……

似顔絵そっくりの女将が……

まずは、「紅焼肉」

「紅焼肉」

「紅焼肉」

豚バラ肉を、ほどよい厚みので覆ったもの。これを、甘辛いソースにつけていただく。「紅焼肉」は、広く愛される台湾の大衆料理だが、食材として用いられる肉の「キャラ」は、店によって様々であるため、「紅焼肉」の味も多種多様である。ここのは、脂身が多すぎることなく、かつ、引きしまりすぎていることもなく、絶妙なプルプル感が残されている。我がストライクゾーンに命中である。

お次は、「鯛魚炸」

「鯛魚炸」

「鯛魚炸」

まるで、某ファーストフード店の「フィレオフィッシュバーガー」のフライ白身魚みたいな食感だが、ここのは、さらに衣をしっかりつけて「唐揚げ感」を高めたような料理だ。白身魚の味薄さにアクセントを添えるために、唐辛子片が混入しているので、避けるよう注意していたが、誤って一つ食べてしまった

口の中が大火事になるという惨事に見舞われたとき、救世主のように現れた「一品」こそ、ここの看板メニューでもある「肉粥」

「肉粥」

「肉粥」

これぞ台湾の朝ごはんという、素朴で優しい味わい

唐辛子で炎上していた口の中の「消火活動」をするばかりか、食欲を増進してくれる味だった。

唐辛子で炎上した口の中を癒してくれる

唐辛子で炎上した口の中を癒してくれる

「許仔猪脚麺線」|あまりにも濃密な食体験のため、別記事が立った「一軒」

次には、ビジュアル的に引きつけられるように、「許仔猪脚麺線」へやって来た。

ビジュアルとは、その店前の人だかりの多さであった。

明らかに、人だかりの数が最多だった

明らかに、人だかりの数が最多だった

ここでの食体験は、本記事に書き切られないほど濃厚なものであった。

アジ吉が、何十回という台湾旅行の中で出会ってきた料理の中でも、「料理キャラ」の濃さは歴代トップクラス

予定字数が大幅にオーバーしてしまっため、別記事として作成した。

誕生日祝いや、刑務所の出所後に食されることもある、台湾の縁起モノB級グルメとは?

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是非、こちらもチェックいただけると、大変嬉しい

「阿萬毛蟹」|ビールだけ注文して、おばさんが少し不機嫌になった話

この時点で、アジ吉の胃スペースは、既に限界に達していた。

アジ吉
それでも、ビールとデザートは別腹

わけのわからぬ「理論」を持ち出して、「阿萬毛蟹」をハシゴ。酒のつまみが大充実した、今後重宝しそうな予感もする「一軒」だが、あいにく、これ以上は胃袋が受け付けなかったので、ビールだけ注文することに。

アジ吉
ビール一杯、くださいな
ビールだけかい? 食べ物の注文はなし???
店員

店のおばさんが、あからさまに不満そうな表情。注文を拒否られることも覚悟。

そのとき、腕や首に入ったイレズミがどうも雰囲気とマッチしない、童顔のおにいさんが、おばさんを上手くなだめるようにして、ビール瓶を渡してくれた

ハシゴ「終点」では……

ハシゴ「終点」では……

おにいさん、グッドジョブだ。

次回の食べ歩きでは、この店を一番目に持って来て、いろんな料理にトライしようと思う。

「屋台アイスクリーム」|昔なつかしい味のアイスクリームでシメる

ほどよくホロ良い気分になったところで、「阿萬毛蟹」を後にする。

まるでタイミングを見計らっていたかのように、アイスクリーム屋さんのおじさんが声をかけてくる。

ひとつ、どうだい
店員

目の前に、アイスクリーム屋さんは自転車を停車。アイスクリーム作る気、マンマン

ビールの後に、アイスクリーム?という気もしたが、声をかけられてみると、たしかに、食べたい気分だ

アイスクリーム屋さん

アイスクリーム屋さん

ひとつ二十元だというので、オーダーしてみた。

大きな鍋から、すくい取るようにしてアイスクリームを盛るおじさん。

ひとつオーダー

ひとつオーダー

なんだか、昔なつかしい味

濃厚なクリームというよりかは、あっさり風味のシャーベットに近い

なつかしい味

なつかしい味

これが、台湾の暑い気候とよくマッチしている。

みずみずしさもあるアイスクリームなので、ちょっと涼をとったり、喉をうるおすのに、ちょうど手頃な一品なのだろう。

散歩途中のおばあさんも買い求める

散歩途中のおばあさんも買い求める

アジ吉
廟の中にある、フードコートだって?

「慈聖宮」のことをネット情報で知ったときは、グルメのレベルに大して期待せず「行ってみようか。たとえ期待がハズれても、お土産話にはなるだろう」という、野次馬根性的な感覚であった。

それが、いざ訪れてみると、美味しい台湾小吃にビール、そして食後のスイーツまで全部そろってしまう魅惑のグルメスポットであった。

近いうちにきっと再訪することになるだろう予感を胸に、「慈聖宮」を後にするアジ吉であった。

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(おしまい)

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Ajikichi

「美味しくなければ旅じゃない」が口癖。旨いものを求め、約三十か国を食べ歩く中で、台湾・ベトナムが誇る「感動的食文化」との運命的出会いを果たす。毎年、十回ほど「外食」と称して渡航。 仕事はエンジニアをしており、デザイン思考が気になる今日この頃。

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