台北

台北旧市街地で、名もなき「偏差値75」の絶品台湾B級グルメと出会った

投稿日:2018年6月22日 更新日:

はじめに:台北で最もローカル感の濃い「大龍峒」エリア

龍山寺、艋舺清水巌とセットで台北の三大廟とされる「大龍峒保安宮」からのスタート。

「大龍峒保安宮」

「大龍峒保安宮」

対外的には医学の神様で有名だが、他にもいろんな神様が「同居」しているので、一つの廟で、ありとあらゆる願いが叶うという、ありがた〜いスペック

ワガママでズボラなアジ吉にはピッタリの廟である。

医学の神様が祀られている

医学の神様が祀られている

この廟がある一帯は「大龍峒」と呼ばれるエリアで、二百年以上の歴史を誇る、台北でも有数の旧市街地

同じく、台北で歴史を感じる迪化街や万華(艋舺)といったエリアほどまでは観光地化されておらず、台北では最もローカル感が強いエリアの一つだと思う。

小吃ストリート

小吃ストリート

「大龍峒保安宮」のスグ前には、小吃の露店や個人飲食店が軒を連ねる「小吃ストリート」とでも呼ぶべき道路が伸びている。

店名のないユル系小吃店。とりあえず店名「大龍街香菇赤肉粥」とする

朝から、とにかく暑いキリがないので、汗を拭くのを途中で諦めてしまった。

このまま歩けば脱水症状になるかも知れないという危機感もあって、どこか日陰に入って、休憩がてら小吃を愛でようと思うと、とりわけ人の密集度が高い露店が目にとどまった。

とりわけ、人だかりの集まる「一軒」

とりわけ、人だかりの集まる「一軒」

一軒、一軒、「主張」のしっかりした個性ぞろいの店が集まる中、これだけの人を寄せ付けるには、きっと何かあるのだろう。

注文が止まることはない

注文が止まることはない

客の回転率が早いこともあり、かつ、「持ち帰り」の客もいるので、看板メニューらしき「香菇赤肉粥」が飛ぶように売れている。

ウカウカしていると、品切れを起こしてしまいそうな勢いなので、飛び乗るようにして、空いていた椅子に腰掛けた次第である。

看板メニューは「香菇赤肉粥」

看板メニューは「香菇赤肉粥」

店名はないようで、インターネットで検索してみたが「大龍街香菇赤肉粥」と表記されているにとどまっている。

日本語にすると、大龍街にある香菇赤肉粥そのまんまである。

ちなみに、台湾人は、店名がないことを、そんなに気にしないおおらかな気質の持ち主である。

香菇赤肉粥 20元|からっぽの鍋を片手に、地元民が買い求める人気メニュー

アジ吉
とりあえず「粥」いっちょう

何を注文したら良いか分からないときは、メニューの一番上、あるいは、一番大きいフォントで印刷されている料理をオーダーすると、間違いない。

二品目以降は、周囲の客が食べているものを観察して、気になったアイテムを指差し注文する「コバンザメ方式」オーダーとする。

マイ「粥」をゲット

マイ「粥」をゲット

「香菇赤肉粥」には、えび、肉片、菜が入れられており、ほんのり優しい塩味が嬉しい。

からっぽの鍋を片手に、ご近所さんが「持ち帰り」を買い求めてやってくるのも、納得の味である。

寝起きの胃でも、自然と食欲が起きてくる

寝起きの胃でも、自然と食欲が起きてくる

さすが看板メニューと感心していたら、店のおにいさんが、しきりに「紅焼肉」をススメてくる。

デリシャス! デリシャス!! デリシャス!!!
店員

紅焼肉 40元|真の看板メニューはこちら。隠れた「No.1メニュー」

アジ吉
じゃあ「紅焼肉」も、いっちょう貰っとく

「紅焼肉」自体、割と好きな料理ジャンルだったので、ススメられるがままに注文

はいどうぞ。とっても美味しいのよ
店員
気になる、お味のほどは?

気になる、お味のほどは?

「紅焼肉」

「紅焼肉」

てっきり、最初に食べた「香菇赤肉粥」が、この店の朝食におけるクライマックスと思っていたが、実は、一番美味しいのは、こちら「紅焼肉」の方であった

「紅焼肉」というジャンルの台湾小吃は、だいたい、店によって「個性」がハッキリしており脂身こってり系キャラか、引き締まり系キャラかで、二分される。

たしかに、デリシャス

たしかに、デリシャス

こちらの「紅焼肉」は、脂身、引き締まりを左右にかけた「天秤」が、どちらにも傾くことのない、完全無欠のバランスであった。

ずいぶん、あちこちで「紅焼肉」を味わってきたが、間違いなくマイ過去記録更新である。おにいさんにデリシャスと言われて追加注文したら、大当たりだった。

こういう表現が良いかは分からないが、「偏差値75」とでも言いたい、まれにしか出会えない、超絶品の小吃グルメである。台北を訪問する機会があれば、是非ともトライしていただきたい

まとめ:アクセス情報

観光客もほとんど見かけない、超ローカルな「小吃ストリート」

そんなエリアでさえも、絶品グルメを発見できるあたり、台湾美食文化の奥深さをあらためて感服する食事体験となった。

「大龍街香菇赤肉粥」へのアクセスは、MRT圓山駅下車、徒歩三分

最寄り駅は「MRT圓山駅」

最寄り駅は「MRT圓山駅」

店名 大龍街香菇赤肉粥
住所 台北市大同區大龍街271号

ブログランキング

(おしまい)

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

Ajikichi

「美味しくなければ旅じゃない」が口癖。旨いものを求め、約三十か国を食べ歩く中で、台湾・ベトナムが誇る「感動的食文化」との運命的出会いを果たす。毎年、十回ほど「外食」と称して渡航。 仕事はエンジニアをしており、デザイン思考が気になる今日この頃。

オススメ記事

「韓国のマチュピチュ」こと、甘川文化村 1

目次1 はじめに:国内航空券よりも安い、釜山行きチケット2 「チョリャンミルミョン(草梁ミルミョン / 초량밀면)」地元の超人気店3 「甘川文化村」釜山のマチュピチュとも呼ばれるアート村4 「チャガルチ市場」飲ん兵衛のオアシス5 部屋呑み| ...

てへぺろ? 2

目次1 はじめに:朝の食事なら、萬華区(万華区)が良い1.1 なぜ萬華区(万華区)か?2 萬華区(万華区)エリアの朝食スポット5選2.1 「阿偉正宗咖喱飯」昭和の給食、素朴なカレー2.2 「周記肉粥店」オカワリ必至、おかゆがススム君2.3 ...

3

目次1 はじめに:数時間前まで「馬祖列島って何?」だった筆者が、出発を決意1.1 そうだ、「馬祖」行こう1.2 インターネット検索できないことだらけ。逆にそれって、チャンス?1.3 本記事のコンテンツについて2 馬祖列島を魅力的にする15の ...

家族団らん 4

目次1 はじめに:ハノイ随一のインスタ映えスポットとは?1.1 トレインストリートへの行き方1.2 本当にインスタ映えするのは「電車」ではない1.3 ハノイの「目覚め」2 「トレインストリート」訪問レポート2.1 「リビングルーム」になった ...

時空旅人 2018年9月号 Vol.45 [ 台湾 見聞録 ー 日本が残した足跡を訪ねて ー] 5

目次1 はじめに:ひさびさに「アタリ」の台湾特集誌が出たという直感でポチる2 【時空旅人 2018年9月号 台湾 見聞録】読書レビュー2.1 本書の構成スタイル2.2 日台ストーリの描かれ方2.3 「永久保存版資料」としての価値もある、【目 ...

6

目次1 午前六時台に、西門から街歩きをスタート2 「恋愛成就」の神様がいる廟、早朝から働いて暑さを回避する台湾の人々3 朝食は、外で買って食べることが浸透している「朝グルメ先進国」台湾4 めくるめくB級美食グルメに舌鼓4.1 「清粥小菜」| ...

暖色系のランプが照らす、薄暗い市場。地元の「すっぴん姿」、日常感が溢れる一コマ 7

目次1 台湾・板橋(バンチャオ)|グルメ食べ歩きの開始前に、市街地を観光2 台湾・板橋(バンチャオ)|「生炒魷魚」にて絶品グルメのイカスープに舌鼓3 焼き餃子、鍋にペタペタ貼って調理するから、中国語では「鍋貼」4 台湾・板橋(バンチャオ)| ...

図書館前の池に咲いていた花 8

目次1 台湾・北投(ベイトウ)|公私クサクサ、ちょっとした「傷心旅行」としてスタートした、ひとり温泉旅2 台湾・北投(ベイトウ)|「漢奇肉羹店」で全三種類の麺にトライ。すべてが「ナンバーワン」になる安定の美味しさだった3 台湾・北投(ベイト ...

-台北
-,

Copyright© アジアの何か。 , 2024 All Rights Reserved.