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はじめに:台北で最もローカル感の濃い「大龍峒」エリア
龍山寺、艋舺清水巌とセットで台北の三大廟とされる「大龍峒保安宮」からのスタート。

「大龍峒保安宮」
対外的には医学の神様で有名だが、他にもいろんな神様が「同居」しているので、一つの廟で、ありとあらゆる願いが叶うという、ありがた〜いスペック。
ワガママでズボラなアジ吉にはピッタリの廟である。

医学の神様が祀られている
この廟がある一帯は「大龍峒」と呼ばれるエリアで、二百年以上の歴史を誇る、台北でも有数の旧市街地。
同じく、台北で歴史を感じる迪化街や万華(艋舺)といったエリアほどまでは観光地化されておらず、台北では最もローカル感が強いエリアの一つだと思う。

小吃ストリート
「大龍峒保安宮」のスグ前には、小吃の露店や個人飲食店が軒を連ねる「小吃ストリート」とでも呼ぶべき道路が伸びている。
店名のないユル系小吃店。とりあえず店名「大龍街香菇赤肉粥」とする
朝から、とにかく暑い。キリがないので、汗を拭くのを途中で諦めてしまった。
このまま歩けば脱水症状になるかも知れないという危機感もあって、どこか日陰に入って、休憩がてら小吃を愛でようと思うと、とりわけ人の密集度が高い露店が目にとどまった。

とりわけ、人だかりの集まる「一軒」
一軒、一軒、「主張」のしっかりした個性ぞろいの店が集まる中、これだけの人を寄せ付けるには、きっと何かあるのだろう。

注文が止まることはない
客の回転率が早いこともあり、かつ、「持ち帰り」の客もいるので、看板メニューらしき「香菇赤肉粥」が飛ぶように売れている。
ウカウカしていると、品切れを起こしてしまいそうな勢いなので、飛び乗るようにして、空いていた椅子に腰掛けた次第である。

看板メニューは「香菇赤肉粥」
店名はないようで、インターネットで検索してみたが「大龍街香菇赤肉粥」と表記されているにとどまっている。
日本語にすると、大龍街にある香菇赤肉粥。そのまんまである。
ちなみに、台湾人は、店名がないことを、そんなに気にしないおおらかな気質の持ち主である。
香菇赤肉粥 20元|からっぽの鍋を片手に、地元民が買い求める人気メニュー

何を注文したら良いか分からないときは、メニューの一番上、あるいは、一番大きいフォントで印刷されている料理をオーダーすると、間違いない。
二品目以降は、周囲の客が食べているものを観察して、気になったアイテムを指差し注文する「コバンザメ方式」オーダーとする。

マイ「粥」をゲット
「香菇赤肉粥」には、えび、肉片、菜が入れられており、ほんのり優しい塩味が嬉しい。
からっぽの鍋を片手に、ご近所さんが「持ち帰り」を買い求めてやってくるのも、納得の味である。

寝起きの胃でも、自然と食欲が起きてくる
さすが看板メニューと感心していたら、店のおにいさんが、しきりに「紅焼肉」をススメてくる。

紅焼肉 40元|真の看板メニューはこちら。隠れた「No.1メニュー」

「紅焼肉」自体、割と好きな料理ジャンルだったので、ススメられるがままに注文。


気になる、お味のほどは?

「紅焼肉」
てっきり、最初に食べた「香菇赤肉粥」が、この店の朝食におけるクライマックスと思っていたが、実は、一番美味しいのは、こちら「紅焼肉」の方であった。
「紅焼肉」というジャンルの台湾小吃は、だいたい、店によって「個性」がハッキリしており、脂身こってり系キャラか、引き締まり系キャラかで、二分される。

たしかに、デリシャス
こちらの「紅焼肉」は、脂身、引き締まりを左右にかけた「天秤」が、どちらにも傾くことのない、完全無欠のバランスであった。
ずいぶん、あちこちで「紅焼肉」を味わってきたが、間違いなくマイ過去記録更新である。おにいさんにデリシャスと言われて追加注文したら、大当たりだった。
こういう表現が良いかは分からないが、「偏差値75」とでも言いたい、まれにしか出会えない、超絶品の小吃グルメである。台北を訪問する機会があれば、是非ともトライしていただきたい。
まとめ:アクセス情報
観光客もほとんど見かけない、超ローカルな「小吃ストリート」。
そんなエリアでさえも、絶品グルメを発見できるあたり、台湾美食文化の奥深さをあらためて感服する食事体験となった。
「大龍街香菇赤肉粥」へのアクセスは、MRT圓山駅下車、徒歩三分。

最寄り駅は「MRT圓山駅」
店名 | 大龍街香菇赤肉粥 |
住所 | 台北市大同區大龍街271号 |