目次
ナイトマーケットの雰囲気、人々
最初、ベトナムの「ナイトマーケット」と言われても、ピンと来なかった。
ホーチミンやハノイといった大都市でさえ、台湾の「夜市」に匹敵するような立派なナイトマーケットは皆無。ましてや、地方都市ダラットの「ナイトマーケット」など、訪問する価値があるのだろうかという偏見を持っていたことは否定できない。

ダラット・ナイトマーケット 1
かなり意外だったが、やって来たダラットのナイトマーケットは、まちがいなくベトナム最大級クラスだった。
見渡す限り、人の「海」である。

ダラット・ナイトマーケット 2
売り子と、客が、まったりと日常会話を楽しむ光景も見られる。
ホーチミンのベンタイン市場などは、完全に観光地化されてしまって、店員の目がドルマークになってしまっているが、そういうガツガツさが感じられないところも、ダラットの魅力かも知れないと思った。

人々のやりとりを見るのも楽しい
日本でも見たことがあるような某マスコットが、手を振っている。

日本でも見たことがある気が……
手足のバランスが崩壊している気もするが、ここはベトナム、気にしてはいけない。
ダラット平均気温は二十度手前、日本の春くらいで、ちょうど心地良い。ところが、露天商をしているベトナム人の「着込み」具合がハンパない。

そんな寒いわけでもないのだが……
そりゃあそうだ。いくら避暑地に暮らしているといえど、ダラットの人々も、ベトナム人。寒さに対しては敏感なのだろう。
涼しい気候ならではの、「いちごづくり」も盛ん。

「いちご屋」
ダラットの風景には、いたるところでビニールハウスが見られ、そこでイチゴや野菜が栽培されている。
ナイトマーケットの小グルメたち
ひんやりとした夜の市場では、「おひとり様」にやさしいボリュームの、あったか小グルメも見逃せない。
大階段には、買い求めたばかりの小グルメを楽しむ人々の姿も見られる。

階段で「食事中」
バンチャンヌン(ベトナム風ピザ)
露天商でとりわけ目を引くのは、ダラット発祥の、ご当地フード「バンチャンヌン」。
ご存知、有名B級グルメ「バインセオ」がベトナム風お好み焼きだとしたら、こちら「バンチャンヌン」は、ベトナム風ピザにあたるフードだ。

ダラットゆかりのB級フード
さすが本場と言うこともあり、バンチャンヌン屋同士が、十軒くらい隣り合わせで営業している。
よくも、客の争奪戦にならないものだと感心しそうになるが、皆、それほどガツガツ客引きをする様子でもなく、どこかノンビリと気構えている。ここらへん、地方都市の良さかも知れない。

「鈴なり」に営業するバンチャンヌン屋
ひんやりとした夜の高原でいただく、アツアツのバンチャンヌン。
あまりにも美味しくて、字数として本記事に収まらなかったので、別記事としてご紹介する。
ダラット訪問予定の方には、是非とも味わっていただきたい一品だ。
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ベトナム風ピザ・「バンチャンヌン(Banh Trang Nuong)」|ダラット発祥の絶品B級グルメ
目次1 「バンチャンヌン」という名の、ダラット発祥フード2 食べ物にはいっさいの妥協を許さぬ友人が選んだ、本場ダラットの「最高峰」3 ひんやり乾燥した「夜の高原」でいただく、最高のアツアツ感、カリカリ感 「バンチャンヌン」という名の、ダラッ ...
Hot Tofu(あったか豆腐)
バンチャンヌンを満喫した後は、「Hot Tofu(あったか豆腐)」にトライ。
どこで何を食べるかは、ベトナム人の友達に完全お任せモードだが、良い仕事をしてくれる。

ダラットのHot Tofu(あったか豆腐)

屋台のおばさんは、苛立った表情でそう言いながら、屋台を片付け始める。ものすごく手慣れた様子で、商売道具一式をパタパタ折り畳んだかと思うと、その場から去ってしまった。
その直後、公安の見回りが来た。どうやら、営業許可なしに商売をしていたらしかった。
「あったか豆腐」には、ココナツクリームと生姜が使われており、ポカポカ暖かく、胃の消化にも優しい。ダラットの夜に、ぴったり。

食べ終わるころに、屋台のおばさんが戻ってきたが、ベトナム女性のしたたかさは、全国共通のようである。