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トレイ上のイケてる麺料理「イケ麺」に一目惚れ。出前の兄さんを追尾して、店を特定
ホーチミンの街歩きで腹をすかせていたころ、目の前を、出前の兄さんが通り過ぎていった。
トレイの上に乗せられた麺料理の、旨そうなこと、旨そうなこと。見てしまったからには、一口でも味わないと、もはや拷問というレベル。
時間を見れば、ランチの時間。
料理を届け終わった兄さんをストーカーのように追跡し、お店を無事特定。
ここの看板メニューである「フーティウ・ナンバン」という料理名が、そのまま店名になっている。
フーティウは、パサパサした食感が特徴の麺。ナンバン(南旺)は、ベトナム語で「プノンペン」の意味。つまり、「プノンペン麺」といったところだろうか。
カンボジアにルーツを持つこの麺料理を、ベトナムの人たちは、いわば輸入したわけだ。
店先で作るフーティウ・ナンバンは、飛ぶように売れて行く。
店内の壁には、新郎・新婦の名前が派手にデコられている。
2018年に式を挙げたばかりの新婚カップルだが、旦那さんは、おそらく、店先で働いている兄さんだろう。この日、奥さんらしき人物は見当たらなかった。
念願の「フーティウ・ナンバン」とご対面。食べ方を間違えそうになって叱られた
キョロキョロ店内を見渡していると、オーダーした料理が届いた。
目の前に器がコトンと置かれた途端、食欲が刺激されてしまい、お腹がグゥゥゥゥウウと音を立てた。
ベトナムで最も有名な麺料理「フォー」は、平たくてツルツルした麺だが、こちら「フーティウ」は、その真逆。細くてパサパサした麺。
うずら卵、エビ、豚のモツが、わりかし豪快に盛りつけられている。後日、インターネットで調べたところ、それぞれ空・海・陸を象徴するというが、何ともスケールの大きな料理である。
一緒に、こちらのスープを注文した。
パサパサの「フーティウ・ナンバン」の上に、このスープをかけて食べるのかな、と思い、それを実行に移そうとした。
居ても立っても居られなくなった店員のおばさんが、ちょっと怒ったような表情で、大慌てでアジ吉を静止。
飛んでやって来て、食べ方をレクチャーしてくれた。
ニンニク、チリソースによって味を「カスタマイズ」した後、よくかき混ぜ食べる
食べ方は、好みに応じて、ニンニク、チリソースを加え、よくかき混ぜるというもの。
もちろん「何も加えない」という選択肢もOKなわけで、要は、個人のチョイスだ。
テーブルに届けられたばかりの「デフォルト」状態でも、そこそこピリッとした辛さがある。
卓上のチリソースは、それでも足りない人用だ。
チリソースは使わなかったが、ニンニクは、たっぷり盛った。
甘辛いタレを絡めつつ、パサパサ麺をかき混ぜ、そこへニンニクの、ほんのり甘さを帯びたマイルドな味わいが加わる。美味しくて、あっという間に器は空っぽに。
最初は、知識不足からスープをぶっかけそうになったアジ吉だが、フーティウは「出汁なし」バージョンこそ良いと思う。パサパサしたフーティウ麺の食感を、たっぷり楽しめるから。
店名 | Hu Tieu Nam Vang, Tau Hu Da & Bo Bia(フーティウ・ナンバン) |
住所 | 254 Le Thanh Ton, District1, HCMC |
営業時間 | 06:00 - 11:00 | 18:00 - 22:00 |