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はじめに:きっかけは、「本命」の無慈悲な定休日
うだるような暑さだ。
こういう日だからこそ、是非とも、公館にある伝説の豆花専門店「龍潭豆花」へ行こうと思ったが、なんと今日は無慈悲に定休日。

ガッカリしたが、こういうときこそ、新しい「一軒」を開拓するチャンス。
SOGO台北店忠孝館から徒歩10分ほどの場所に、「北門鳳李冰」という店があるのをグーグルマップ検索で知った

Google Mapで発見

たとえヤラセだとしても、七百人も「サクラ」を集めることは困難だし、頭脳集団Googleを、そうそう簡単にダマせるわけがない。このスコアの理由が知りたくなった。
いくらインターネットで世の中、便利になったとは言えど、「味」まで検索できない。もはや、ここの店に行って、自分で味わって確かめるしかないと思った。
「北門鳳李氷」訪問レポート
スコアの高さとは裏腹に、「北門鳳李氷」は、分かりづらい立地にあった。

赤い看板
いや、立地の問題ではない。MRT忠孝敦化駅から徒歩五分。むしろ、立地条件には恵まれている。
この店を分かりづらくするには、他に要因があるのだ。
「シンプルさを徹底的に追及する」という、シンプルな経営哲学
分かりづらさの真因は、この着飾らない、商売っけのない店舗デザインだろう。

店舗
あまりのシンプルさ故、アジ吉は、何度も店の前を素通りし、Google Mapの地図が間違っているんじゃないかと疑ったほどであった。
店内は、白を基調とした、まるで「教室」のようにシンプルな内装。学生時代に戻った気分が味わえそうである。

店内
「黒板」に書かれたメニューを見ていると、店主が「学校的」雰囲気づくりをガチで目指しているのかも知れないと思えてきて、仕方なかった。

「黒板」に書かれたメニュー
学校教師としてもやって行けそうなほど、チョーク運びがなめらかである。お見事。
サボる会社員、学生カップル、ワンコ散歩おじさん。皆が飛びつく「一杯」
メニューを見ると、「鳳李氷(パイナップルと、しそ梅のかき氷)」が看板メニューのようだ。

メニュー(日本語つき)
迷い出すとキリがないので、エイヤッと、「鳳李氷」を注文。
平日の、すっかりランチ時間も過ぎた昼下がりだというのに、客足が途絶えることはない。
「外回り」の仕事をサボっているっぽい会社員。まだ学生っぽいカップル。ワンコを連れて、持ち帰り用のかき氷を買い求めるおじさん。

地元っ子も買い求めにやってくる
連れのワンコは、やたらカメラ慣れしており、もはやモデル事務所「売れっ子」顔負けのレベルである。

やたらカメラ慣れ
そうこうするうちに、オーダーしたアイスが完成。
待ちに待った「ご対面」
角切りの、小さな黄色いフルーツは、第一印象ではマンゴーかと思った。

「奇跡」の一杯
かじってみるとジューシーで酸味がある。あ……パイナップルだと、ハッとした。
パイナップルと一緒にトッピングされているのは「しそ梅」。
メニューを見ずに食べていたら、まさか、梅干しが入っているなんて、とても信じられなかったと思う。スイーツに梅干しを入れるという発想は、少なくとも、自分の「常識」で理解できる範疇にはなかった。
「しそ梅」の酸っぱさが、スイーツ全体としての「甘さ」を壊してしまわないか心配だったが、そこは、絶妙なバランスが保たれている。
甘ったるく感じる前に酸っぱさを感じ、酸っぱさを感じる前に甘さを感じ……という風に、釣合いの取れた「シーソー」状態のごとく、味わいが楽しめたのである。
食べ終わるころには、汗が引いて、すっかり涼しげになってしまった。
まとめ:食後感、アクセス情報
そういえば、ここの店内は、(パッと見たかんじ)クーラーがなく、扇風機だけが回っているだけだった。
それでも、食後は、全身から汗が引いていき、体を内部から冷やすことができた。店内にクーラーがなくても、うちの氷を食べたら大丈夫という、店主の自信を感じたのは、気のせいだろうか。
Google Mapの700人レビューで平均スコア4.6点という超ハイスコアな口コミ情報にも、「なっとく」の一杯だった。
店名 | 北門鳳李氷 |
住所 | 台北市大安區忠孝東路四段216巷33弄9号 |
営業時間 | 12:00〜21:30 |
定休日 | 月曜日 |