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はじめに:勉強に「終わり」のない業界だからこそ、【土台】づくりが重要
こんにちは。
高校数学教師からSEに転職した筆者は、IT業界における、勉強することの多さにビックリした記憶があります。
新しい技術が日進月歩で生まれていくので、いくら勉強しても「終わり」がない業界なんですよね。

エンジニアは生涯勉強
次から次へと訪れる革新を【面白い!】と感じれるようにするためにも、新人SE時代はじめ、まだ「半人前」の下積み時代に、しっかりとした【土台】を築くことが重要になります。
TOEICや情報処理技術者試験(以下、本文中では「情報処理」と記す)は、出版書籍数が多く、多くの企業にも認知された「テッパン自己啓発」という位置づけにありますが、SE人生を送る上での【土台】づくりには格好のペースメーカーとなるでしょう。
本記事では、時間のない社会人生活において、TOEICや情報処理と、どう付き合っていくかのヒントを散りばめています。
TOEICや情報処理技術者試験と、どう付き合っていくか
まずはじめに、TOEICと情報処理は、「どっちをやるべき」という二択問題として考えるものではないと思います。
英語(だけ)に強い人や、IT(だけ)に強い人は、世の中に大勢いるもの。
小難しい経営学用語で言うところの、レッドオーシャン(血を血で洗う激しい競争)ってやつです。
一方、英語とITの両方に通じた人となれば、競争相手が一気に減るため、いま英語を使う予定がないSEでも、TOEICはサボらずにやりましょう。
「スキルセット」という考え方
英語とITの取組みは「セット」で。
具体的には、以下のような「スキルセット」があると思えば、イメージしやすいでしょう。
スキルセット | 初級 | 中級 | 上級 |
例 | TOEIC 500点 基本情報 |
TOEIC 600点、720点 応用情報 |
TOEIC 860点 高度試験 |
TOEICスコアだけ高いのもダメ、情報処理だけ高ランク資格なのもダメ。
まずは、「TOEIC 500点と基本情報」の取得からスタート、両方ゲットしたら、次のレベルという考え方が良いと思います。
一般的に、難易度が上位になるほど、勉強時間も多くかかるので、たとえばTOEIC 860点を取るための勉強時間があれば、基本情報と応用情報の両方をゲット可能でしょう。
また、勉強時間のかからない下位グレードから取得した方が、「成長感」や「かりとり感」をスピーディに味わえるため、モチベーションを保つことができるでしょう。
まずは出願締切日をチェックして学習スケジュールを立てよう
TOEICと情報処理は、年間の受験スケジュールが決まっています。
- TOEIC ほぼ毎月(1・3・4・5・6・7・9・10・11・12月)
- 情報処理 年2回(4・10月)
最新の受験スケジュールは、公式サイトでチェックすることができます。
受験スケジュールだけを見ていると、ウッカリ忘れがちなんですが、(受験スケジュールとは別に)出願締切日もキチンと考慮した上で、自身の学習スケジュールに組み込む必要があります。
このことは、念頭に入れておきましょう。
たとえば、「勉強しよう」と思い立ったのが9月であれば、情報処理の出願には間に合わず、次回受験(翌年4月)の勉強をスタートするにも早すぎるので、「11月のTOEIC」へ取り組むという判断ができます。
TOEICと情報処理を「好き」になろうとする姿勢
「やらされ感」では、せっかく参考書を購入して勉強を開始しても、たぶん長続きしないでしょう。
TOEICと情報処理を「好き」になろうとすることを、オススメします。

勉強を楽しんでみる姿勢を
勉強がよほど好きな人でない限り、突然「好き」になれないと思う(筆者も、そのくちだった)ので、まずは、「なろうとする」姿勢だけでもOKです。
具体的には、以下のように、TOEICや情報処理をゲットしたら、自分がどういうカタチで「幸せ」になれるかをイメージすると良いでしょう。
- 勤務先で報奨金をもらって、海外旅行へ出かける
- 転職活動での「武器」をゲットし、もっと好条件の仕事を見つける
- スキルアップをして、同年代のライバルと差をつける
また、TOEICと情報処理は、知名度の高い「ブランド」であるため、将来的にキャリア変更をする際も、ツブシがきくので、やっておいて損はしないと思います。
まとめ:TOEICや情報処理技術者試験を「踏み台」に、充実のエンジニアライフを
以上の内容を、ざっくり書くと「TOEICと情報処理は、エンジニアの【土台】作りにおける両輪。バランス良く、計画的な取組みを」ということです。
筆者も、TOEICと情報処理の両方と付き合ってきました。
金銭的な見返りはほとんどありませんでしたが(一時報奨金で、海外旅行に行けたくらい)、試験勉強を通じて、日ごろの業務内容を体系的に整理することもでき、理論と実務の両面から考える習慣も身に付きました。
また、TOEICや情報処理で一定のグレードを保有していると、もし実務場面で知らないことがでてきても、「一般常識」外だと判断でき、不必要に焦ることもなくなりました。
TOEICや情報処理をうまく活用し、充実したエンジニアライフを送りましょう。