台北

【一日4時間限定】台北で、なんと小籠包がたった80元で食べられる朝ごはん専門店

投稿日:2018年8月8日 更新日:

はじめに:ジェット機の轟音の下、一日4時間だけ営業する朝食店

台北有数の下町「大龍峒」エリア。

土曜日&午前九時すぎという、「原付大国」台湾といえど、バイク交通量もひかえめで、ゆったりした気分でむかえるはずの「週末の朝」だが、ここは、そうはいかない。

上空をジェット機がかすめる

上空をジェット機がかすめる

松山空港に離着陸するジェット機が、約十五分おきごとに、低空飛行で、上空をかすめていくのである。

バイクのエンジン音が【可愛らしく】も思えてくるようなジェット機の轟音の下、午前6時から午前10時(土曜日は午前10時30分)まで、四時間だけフラッと開店する朝食店「萬世香小籠包豆漿店(大龍店)」がある。

本レポートでは、お店の雰囲気や、たった80元という驚愕コスパの小籠包のことも含め情報発信したい。

【萬世香小籠包豆漿店(大龍店)】食事レポート

台湾は「朝が遅い国」。デパート、各種ショップの開店時間が十一時や十二時ということはザラだ。

そんな台湾でも、「食事」となれば話は別で、朝市や朝食専門店が大充実し、台湾料理から、三明治(サンドイッチ)などの西洋ジャンルまで、よりどりみどりである。

日本びいきのおじさんが切り盛りする、ローカル感たっぷりの朝食専門店

このエリアの中心ともいえる廟「大龍峒保安宮」のお膝元で、「小籠包」の漢字が目を引く、大きな看板をかかげて営業するのが「萬世香小籠包豆漿店(大龍店)」だ。

「萬世香小籠包豆漿店(大龍店)」

「萬世香小籠包豆漿店(大龍店)」

台湾では、看板メニューがそのまま「店名」になっていることも多く、ここも例外ではない。

小籠包、豆漿の専門店だという一軒。しばらく台湾旅行で小籠包を食べてこなかったなぁと思い、入店。

幾位? (何名さん?)
店員
アジ吉
一个人 (ひとりです)

アジ吉の発音から日本語だと分かると、ニッコリ笑顔になる、店員のおじさん。

台湾旅行中の日本人に何度も訪れる、「ホッコリ」瞬間である。

ヒトリ ネ
店員

日本人観光客がよく来るのかも知れない。日本語で対応してくれる。

とりあえず小籠包。客に迷わせないメニュー

小籠包、豆漿の専門店のはずだけれど、店頭のメニューを見ると、【とにかく小籠包にしとけ】感がハンパない

店頭のメニュー

店頭のメニュー

飲み物は、豆漿・清漿・米漿の3種類が用意されている。

■豆漿・清漿・米漿の違い

  • 豆漿 …… ご飯の米からできるミルク。砂糖入り
  • 清漿 …… 無糖バージョンの豆漿
  • 米漿 …… ご飯の米ではなく、ピーナッツ(花生米、略して「花生」とも)で作るミルク

店名からして「豆漿」も看板メニューのようだが、あいにく、近くのコンビニで台湾ビールを一缶、調達済みだった。

【小籠包】のフォントサイズに圧倒され、何をオーダーするか、迷う余地は残されていなかった。ある意味、客に迷わせないので、親切

アジ吉
小籠包おねがいします
ジュップン クライ マッテネ
店員

注文を受けてから蒸してくれる方式のようだ。嬉しい。

ビール好きなら、コンビニ調達を

台湾ビールの缶を片手に、嬉々として入店。

店内の様子

店内の様子

店頭には、「持ち帰り」で、オーダーの品ができるのを待つ客がちらほら。

こちらが、コンビニで調達した台湾ビール。

待っている間、台湾ビールで涼をとる

待っている間、台湾ビールで涼をとる

台湾では、ほとんどの店が「持ち込み」に寛容だ。ビールを扱う店は少数なので、飲みたい場合はコンビニで調達し、持込可能な一軒を探せば良い

本当のアツアツを届けたいという気持ちが嬉しい

十分ほど待つと、ニコニコ顔の印象的なおじさんが、小籠包の「せいろ」を運んできてくれる。

アツアツの小籠包と「ご対面」

アツアツの小籠包と「ご対面」

目の前でフタを開けてくれる。【出来立て】を、本当のアツアツで食べて欲しいという心遣いが伝わってきて、嬉しい。

「ひだ」のカタチが、一つひとつ不揃い。正真正銘「手作り」だということが分かる。

小籠包は10個入り

小籠包は10個入り

台北で、小籠包が80元で食べられるお店なんて、そう簡単に見つからないので、てっきり「冷凍食品」でも解凍して売っているのだろうかと思ったが、そういう【手抜き】はいっさいなしである。

一日4時間だけの営業、しかも小籠包が、たったの80元。なんて商売っ気のないお店なんだろう!

肉汁エキス、ものすごい熱量の小籠包と「格闘」

おじさんは、テーブルの上にある、醤油、コショウを使うように説明してくれた。​

「針しょうが」なしのシンプルな醤油

「針しょうが」なしのシンプルな醤油

醤油は、「針しょうが」のない、シンプルなやつ。そのかわりにコショウを使って食べるというのが、このお店の「ローカル・ルール」みたいだ。

皮はちょっと厚めで、弾力感たっぷり。

醤油をつけて、いただく

醤油をつけて、いただく

最初、テーブルに【スプーン】がなく、お箸だけで小籠包をどうやって食べるのか戸惑った。なんてことはない、ボタボタ滲み出るほどのスープは含まれていない。とは言え、決してカスカスした感じでもなく、肉を噛めば、肉汁エキスがギュッと出て来る感じだ。

10個入りの小籠包は、ものすごい熱量。半分も食べないうちに、汗が滝水のように流れ出る。

「ハイブリット」空調

「ハイブリット」空調

そんな中、扇風機でエアコンの風を加速させる「ハイブリット空調」は、大変ありがたい。

汗は止まらないが、十分な清涼感の感じられる中、冷たい台湾ビールを飲みながら小籠包は、大変な美味しさであった。

食後も、しばらく涼をとらせてもらった

まとめ:台北旅行の一日を始めるのにピッタリな「一見」へのアクセス情報

一日4時間という【限定】モノではあるが、物価の高い台北で、80元の小籠包は、驚愕のコスパ。

心のこもった【手作りの味】で一日をスタートさせる台北旅行、いかがだろうか。

店名 萬世香小籠包豆漿店(大龍店)
住所 台北市大同區大龍街270号
営業時間 06:00-10:00
電話 02-2591-7218

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(おしまい)

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Ajikichi

「美味しくなければ旅じゃない」が口癖。旨いものを求め、約三十か国を食べ歩く中で、台湾・ベトナムが誇る「感動的食文化」との運命的出会いを果たす。毎年、十回ほど「外食」と称して渡航。 仕事はエンジニアをしており、デザイン思考が気になる今日この頃。

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